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鉄則41 金を使わず知恵を使う「からくり改善」のポイント

2018年6月12日

 現場では部品をつかむ、流す、向き変えなどの動作があります。これらの動作は、効率化の面から見ると多くの課題があり、その改善のヒントとなるのが『からくり改善』です。

伝統のからくり人形に学ぶ

 日本には「からくり」という伝統的知恵、改善のお手本があります。ここで「からくり改善」について紹介しましょう。江戸時代から現代にも伝えられる「からくり人形」の代表例に「お茶運び人形」「段帰り人形」などがあります。岐阜県高山祭りの山車などで今も鑑賞できる「からくり」は興味深い伝承技術です。
 これらの要素には、位置エネルギー、慣性の法則の利用、重心移動、支点移動の工夫などがあります。「からくり」は、これらを、歯車、ゼンマイ(鯨のひげ)、糸、板バネ、カム、回転盤などを材料とし、組み合わせて多彩な動きを実現しているのです。

最先端工場にも活用されている「からくり改善」

 「からくり改善」は、現場のメンバーが知恵を出し合い、お金と新たなエネルギーをできるだけ使わず、自前で実現する改善です。
 自主保全の点検改善では、ペットボトルや浮きなどを利用し、滑車、テコの原理を応用し振動を増幅させた「振動の見える化」、「チェーンの伸び点検」、高所ゲージの「手元確認化」などがあります。
 また、コンベヤの動力を利用した「ながら清掃」、重力と慣性を利用した「飛散回収」など、例には事欠かないほど、たくさんあります。
 作業改善では、自重、テコを利用したワークの移動、向き変え、重量物移動の軽減、簡素化、部品整列、1個取出しなど、小中学校で習う原理を応用し、具現化され活用されています。
 最新鋭の工場にも組み込まれている「からくり改善」は、創造性を刺激し、TPMの現場での改善活動を実施する際の極意かもしれません。

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※本コラムは『現場が主役のTPM』(JMAC刊)の第2章、第3章の内容を転載したものです。