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工程設計

 工程設計とは、「製品設計情報から製品を作るのに最適な素材(原料、部品)と生産資源(設備、作業者)を選択し、製品が完成するまでの一連の加工プロセスを設計する」ことである。工程設計の段階で投資額、原価、利益率がほぼ決定するため、工程設計は生産活動において極めて重要な作業である。工程設計は、以下の手順により実施される。

1.加工方法の選択
製品設計図面を検討し、どのような加工方法と素材が利用可能か評価し選択する。
例えば、機械工業製品の場合の加工方法は、成型(鋳造、鍛造、プレス、焼結、押し出し、圧延など)、切削加工(旋削、穴あけ、平削り、形削り、中ぐり、フライス、研削、ブローチ削り、歯切りなど)、処理(メッキ、塗装、熱処理など)、組立(溶接、接着、ネジ止め、ピン止め、かしめ、圧入、嵌め込みなど)がある。

2.内外製区分決定
どの工程を自社で加工し、どの工程を外注に依頼するか、内製・外製区分を決める。外注を利用する目的にはいくつかある。
・技術依存:自社にない能力を利用する。(工法・技術、設計力、管理対応力、流通 等)
・採算性:生産コストを下げる。
・生産能力調整:需要変動に対する弾力性を持たせる
・供給リスク分散:安定供給の確保のために利用する。

3.生産能力の決定
製品の需要特性や生産方式の特性から経済性、弾力性の観点で生産能力を決定する。
特に製品品種間の部品パーツの同一性(同質・異質)と生産ロットサイズの関係から最適な工法を選択する。例えば異質で小ロットの場合は手作業に近い工法を選択しフレキシビリティを持たせる。また同質・大ロットの場合は連続ラインに近い工法を選択し、経済性を持たせる。

4.加工経路の決定
加工方法の組み合わせと加工順序を検討し、仕掛品と工程のフローの関係を決定する。

5.レイアウト設計
加工順序が決まれば具体的に工場内でどのような経路でモノを動かすかを決める。代表的なレイアウトとして3つのパターンがある。
①材料固定レイアウト:材料あるいは主要部品が定められた場所にあるレイアウト
②機能別レイアウト:同一工程あるいは同一形態の工程を1つのグループに集めるレイアウト
③製品別レイアウト:1つの製品あるいは同一タイプの製品が1つの区域内で生産されるレイアウト

6.各工程の詳細設計(作業設計)
工程設計が完了すると個別の工程の詳細な作業設計を行う。

(文責:JMAC 亀ヶ森 昌之)

■参考文献
藤本隆宏(2001)『生産マネジメント入門Ⅰ【生産システム編】』日本経済新聞社

■関連用語
工程設計
工程シミュレーション
レイアウト設計