JMACの歴史
About JMAC 01
「能率」は科学的管理法の本質
「能率」という言葉が生まれたのは、明治末~大正初期。「能率」とは、人の「能力」、設備の「性能」、材料の「機能」をそれぞれ活かしきるマネジメント、すなわち科学的管理法(Scientific management)の本質を捉えた言葉です。その後、大正から昭和にかけて日本能率連合会や日本工業協会などの活動により、能率運動とその研究が各地に普及していきました。
About JMAC 02
日本初の本格的コンサルティングファームの誕生
1942年、当時の商工大臣であった岸信介氏が、戦時下の国家的要請に応えるべく、日本能率連合会と日本工業協会を統合強化し、ここに日本能率協会が創設されました。初代会長に任命された伍堂卓雄氏は、所信表明で日本能率協会の運営方針を下記のとおり述べています。
「日本的性格を具有する能率増進方策の創案完成に努むること」
「議論より実行を主とすること」
「総花主義を捨てて真の重点主義、併列主義を排して順位を重んずる従列主義にて進むこと」
伍堂氏は「マネジメントは単なるシステムではない。重要なのは人間であり、従業員と管理者、経営者の考え方と行動である」との確信を持っていました。これらは日本能率協会グループのDNAとして今でも受け継がれています。
About JMAC 03
時代の要請を捉え「生産技術」を提唱
戦中から戦後の復興期には工場管理の改善が急務でした。JMA理事長の森川覺三氏は、作業能率・品質管理・日程管理などを改善する技術を「生産技術」と呼ぶことを提唱し、航空工業関係技術者を対象とした「生産技術講習会」が開始されました。この講座はQC(Quality Control)、VE(Value Engineering)と並んで三大管理技術の1つであるIE(Industrial Engineering)をベースに組み立てられており、その基本プログラムは70年以上を経た現在でも「Pコース」の名称でお客さまに提供されています。
About JMAC 04
コンサルティングの事業化と技術の体系化
戦後の混迷の中、日本能率協会はコンサルティングのさらなる事業化を進めていきます。優れたコンサルタントたちを有機的に組織化することで、集団としての技術とお互いへの信頼感が醸成されていきました。「コンサルティング技術は実践の現場から生まれ、実践により磨かれる」この考えを基本としながら日本能率協会のコンサルタントは、コンサルティング成果に対する顧客企業への責任のみにとどまらず、成果を生み出した技術の体系化にも責任を負うものと考えるようになりました。1946年に初めて開催された「コンサルティング技術会議」は、1980年に株式会社となって以降も続いています。
About JMAC 05
国内外から高く評価された伝説的コンサルタント
1945年に日本能率協会に入職した新郷重夫氏は、工場改善を主体としたコンサルタントとして活躍しました。新郷氏の名を高めたのは、「シングル段取り」の開発です。1969年にトヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)で始まったプレスの段取り時間短縮の取組みの中で、多品種少量化が進む生産現場のロス軽減に貢献しました。新郷氏の功績は日本国内にとどまらず、日本式の生産管理を広く海外に伝えたことにあります。米国・ユタ州立大学では同氏の功績を讃えて、「製造業のノーベル賞」と称される「新郷賞」が設立されています。
About JMAC 06
コンサルティングファームとしてのさらなる成長へ
1980年、日本能率協会は日本産業界へのさらなる貢献に向けて、コンサルティング事業部を分社化しました。株式会社日本能率協会コンサルティング(JMAC)として基本綱領を定めるとともに、1985年にはコンサルタントの倫理綱領を制定しました。「倫理とは、手続、規則、法律、道徳に先行する心の秩序である」とし、一人ひとりのJMACメンバーがコンサルティング事業の社会的使命とコンサルタントが倫理職業であることを自覚し、企業と社会の豊かさに貢献することを求めたのです。
21世紀になり、開発・生産・物流・販売にわたる機能別コンサルティングの専門性を基軸に、戦略・人事・組織・ITなどの経営全般にわたるコンサルティング・サービスをさらに充実させました。また、世界各国の産業構造とニーズに沿った形で、総合コンサルティング・サービスをグローバルに展開しています。
About JMAC 07
日本発のコンサルティングファームとして世界へ
21世紀になり、開発・生産・物流・販売にわたる機能別コンサルティングの専門性を基軸に、戦略・人事・組織・ITなどの経営全般にわたるコンサルティング・サービスをさらに充実させました。また、世界各国の産業構造とニーズに沿った形で、総合コンサルティング・サービスをグローバルに展開しています。
1980年代から始まったJMACの海外コンルティングサービスは、今や全世界58地域に及びます。
海外拠点のJMACコンサルタント、そして日本のJMACコンサルタントの連携、また世界に広がるネットワークにより、日系進出企業のの現地化、現地企業・グローバル企業の拠点戦略・生産性向上など、単なる「日本的経営」のインストールではなく、文化や商習慣、価値観の違いを踏まえ、企業・事業のグローバル展開を通じて地域の発展に寄与しています。
Message from Go! Africa team (English)
JMAC × MESH (English)
About JMAC 08
DXとSXの時代の新しいJMACへ
デジタル・トランスフォーメーション(DX)の流れは加速するばかりです。リアルな強みを持つJMACのコンサルティングサービスもデジタルイノベーションが進んできました。現場のIoT導入の推進する「現場IoT7つ道具®」、新たな工場のあり方であるスマートファクトリー化推進支援など、製造業におけるDX推進の他、営業マーケティングや人材マネジメントにおけるAI活用など、日進月歩のデジタル環境を実用レベルで提供するサービスを日々開発しています。
また、さらに本質的な潮流はサスティナビリティ・トランスフォーメーション(SX)です。環境問題や社会課題に向き合い、社会の中で真に必要とされる価値を生み出していくための変革です。JMACは蓄積した環境・省エネ関連のノウハウをベースに、脱炭素やSDGsコンサルティングへの展開をはかっています。また、各プロジェクトでの改善活動支援においても、そこに環境・社会の視点・ノウハウを加えることで、より多くのプロジェクトを通じての社会価値創出を進めていきます。
JMACが提唱するIoT7つ道具について
About JMAC 09
持続可能な社会に向けてコーナーを駆け抜け「未来をつかむ」
JMACは2020年、コンサルティング事業部が分社独立し、株式会社日本能率協会コンサルティングとして新たに歩み始めた1980年から40周年を迎えました。その記念イベントでは、「グレート・リセット時代の経営イノベーション」と題し、クライアントと共にこれからの産業界のあり方について研究・ディスカッションを行いました。コロナ禍のこの時期に、大きな変化を見つめるとともに、1942年創業からあと20年余で100年企業となることを目指して、「未来をつかむ」という考え方を共有し、コンサルティングサービス内容だけでなく、コンサルティングスタイルやワークスタイルなど、総合的な変革をはかっています。
創業以来の「経営革新と社会の発展を先導・支援する」という理念のもと、コンサルティング事業を通じて「持続可能な社会」の実現を目指しています。
JMACは変化に正面から向き合い、産業界から社会全体への貢献を強く意識し、経営マネジメントに関するあらゆるテクノロジーを取り入れて、そしてクライアントの現場・現実に入り込み、このコーナーの先に広がる未来を切り拓いています。
About JMAC 10
日本初の100年ファームに向け、原点に還り、原点を超える
40周年を迎えた2020年は、同時にこれまでの延長線上では立ち行かない難局に直面したことで、産業界もさまざまな選択肢を迫られたターニングポイントの年でもありました。
JMACは日本初の「100年ファーム」を目指し、わたしたち自身の在りよう・在り方を改めて自問自答してきました。
そこで見出した答えが「JMAC:MOVE as one/現場から、会社と社会を変えよう。」です。 経営の現場、業務の現場、生産の現場、そんな「現場」に寄り添ったJMACだからこそ、単なる現場課題の解決だけでなく、その先にある会社そして社会に視線を向け、そこで起こる未来に向けたさまざまな課題を、JMACの培った経験と知識で解決する。JMACで育ち育てられた人材が、広く活躍していく。それが私たちの目指すべき姿です。
新しい時代を切り拓く、わたしたちJMACの使命は単にJMACの中だけにとどまりません。
産業界と共にあったJMACですが、それを更にすすめ、アグリ領域とのネットワークによる新たな事業創出、コンサルティング支援だけでない、より実行力のある支援を目指したハンズオンビジネスなど、私たち自身が新しい挑戦を行っています。
また、「サステナビリティ経営」の提唱など、産業界ひいては社会全体に対し価値寄与をする「社会価値創出」を目指した経営活動など、日本らしい経営のトランスフォーメーションをJMACはリードし、創業100年となる2042年に向け、日本のコンサルティングファームのパイオニアとして、より確かな存在を目指します。