ビジネスインサイツ69
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- これからのJ MACと オープンイノベーショ ン
いわゆるオペレーション・エクセレ ンスの実現を支援していますが︑構 築したプロセスを機能させるには︑ データがもっとも重要な資源となっ てきました︒また︑製品そのものに ついても ﹁ 走るコンピュータ﹂ となっ た自動運転車や自在に制御できる 住宅などは︑データの取り扱い方が サービスの切り札です︒ ビジネスの覇権はサプライチェー ン ・ オーナーからプラットフォーム ・ オーナーへ︑さらにはデータ・オー ナーへ移りつつあります︒製造業は それらのオーナーとどうつき合う か︑また自身がデータ・エクセレン ス企業に脱皮できるかが焦点です︒ 長年支援してきた私たちだけにでき J MAC のクライアントの7割 は製造業ですが︑ものづくりの現場 ︵ 情報通信技術 ︶ ・ I ︵モ はICT oT ノのインターネット︶ ・AI︵ 人工 知能 ︶といったテクノロジーで大き く変わろうとしています︒ たとえば︑ GAFA ︵グーグル︑ アップル︑ フェ イスブック︑アマゾン︶は独自のプ ラットフォームを構築し︑地域や組 織を超えてデータ収集しています︒ このデータを使ってプラットフォー ム上のあらゆるプレイヤーを﹁アセ スメント﹂ し ﹁モニタリング﹂ し︑そ して﹁シェア﹂していくでしょう︒ されるかもしれません︒
J MACは︑磨きぬかれた現場︑
ることが多々あります︒しかし一方
さらにI oTツールを改善の道具
で︑J MAC単独で支援できるほど
として使いこなす感性を磨くため︑
甘くはない︒そこで︑これまで培っ
ソニー新規事業創出プログラムから
てきたノウハウに志を同じくする外
″MESH 〟 生まれたI oTブロック
部の方々の力を加え︑新しい提供価
とタブレットを使った ﹁I oT つ道
値を生み出すことを進めています︒
具®体感セミナー﹂もスタートしま
たとえば︑従来の新規事業コンサ
した︒I oT活用が鍵となるスマー
ルティング・プログラムに投資のノ
トファクトリーの具体化については︑
ウハウを組み合わせることにしまし
ITベンチャーや通信キャリアとの
た︒米国バテル記念研究所の系譜を
協業を強化していきます︒
もつ360i p ジャパンとタッグを
クライアントの事業環境が大きく
組み︑先端技術の商業化支援やスタ
変わっていくなか︑J MAC も変
ートアップ企業への投資から︑日本
わらなければなりません︒オープン
型イノベーションモデルの構築を目
イノベーションを自らが成し遂げ︑
指しています︒また︑J MAC欧州
これまでと異なる視点や技術を付加
︵カー 法人で開発した ﹁ Kart Factory
する必要があります︒これから迎え
トファクトリー︶ ﹂ ︑ものづくり体感 業に提供しています︒
る新しい時代︑皆さまとともに︑よ
近い将来︑製造業の工程が ﹁シェア﹂ こうした変化において︑製造業を
シミュレーションを逆輸入し日本企
り良い日本の未来を創造していきた
いと考えています︒
PROJECT 1
360ip ジャパンは 2012 年に設立。先端技術の 商業化を目的にしたファンドを運営している。 「ACAT JMAC は 360ip ジ ャ パ ンと 共 同 で ( Accelerator for Commercialization of 」 を運営。産業・機 Advanced Technology) 能への知見、技術用途の提案など、JMAC な らではのコンサルティ ングの視点で新規事業・ イ ノ ベーション創出を手助けする。
PROJECT 3
ものづく り リアルシミ ュレーショ ン
改善を変える 「IoT7つ道具® 体感セミナー」
ペダルカートの組立・分解に改善を適用して 生産性向上を競うタイムバトル。失敗に学び、 チームに学ぶ。管理技術の重要性やものづく りの全体像を把握できる研修プログラム。改 善技術伝承、議論文化の醸成、ものづく り人 材不足など、さまざまなねらいで組立系製造 業だけでなく、ケミカル・鉄道事業者も導入。 製造業の将来を担う人材を育成すべく、慶應 義塾大学理工学部と共同研究も進めている。 日本企業の強みは、現場の創意工夫があるこ と。IoT ツールを使いこなし、デジタル化に 取り組むことで改善の可能性は無限に広がっ ていく。セミナーでは、ソニーの IoT ブロック 改善アイデアを具体化する。 MESH を使い、 難しいプログラミングや電子工作の知識は不 要。 「あったらいいな」 と思う IoT の仕組みを タブレットで具体化し体感する。
資金に加え知識を投資する アクセラレーター
Kart Factory
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Interview
PROJECT 2
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Business Insights Vol.69
Toru Suzuki
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