ビジネスインサイツ69
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- 地域で得た利益は︑日本に送金する
ロイヤリティ以外︑すべて現地で再
投資しています︒3つ目はガバナン
ス︒世界中に散らばる事業会社を本
社のみでガバナンスを効かせるとい
うのは難しいため︑各地域統括会社
が責任をもって行っています︒
中国
China
アジア
YKK が初めて海外に拠点を持
ったのは︑1959年のニュージー
Asia
ランド︒1965年の役員会で︑海
外事業に関して︑以下のような姿勢
で臨むことを決定しました︒
ひとつは現地の産業開発に貢献
し︑経済発展に寄与すること︒次に
﹁ 土地っ子になれ ﹂ということ︒こ
れは︑ そのような覚悟で行きなさい︑
外の現地会社との相互間の関係は平
等︑責任は対等であること︒日本本
社のコントロールは必要最小限でよ
いという考えです︒遠く日本から数
字だけを見ていても︑海外事業会社
が抱えている本当の問題は︑現地に
赴かないとわかりませんから︒
私を含めた執行役員は︑日本にい
るのは1年の3分の2から半分くら
Europe, the Middle East and Africa
い︒残りの時間は︑問題が起きてい
るどこかの国の会社へ行き︑ともに
問題を解決することが仕事だと思っ
ています︒あるいは解決するすべを
生み出すために︑問題点を工機技術
本部に持ち帰り︑次の機械設計にす
ぐに着手する︒そういうサイクルを
回すための役割として︑本社の役員
YKK
がいるのです︒
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Business Insights Vol.69 本稿は2019年3月12日に開催したJMACトップセミナーの基調講演をもとに作成したものです。
という意味です︒そして︑本社と海
EMEA
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