ビジネスインサイツ72
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- は︑ドアをいったん外してあとでは いうこと︒求めるものは何年かかろ うと妥協してはいけないのです︒そ れから上司に反対されても︑自分を 信じること︒簡単に曲げないことも 重要です︒生意気なやつだといわれ るかもしれませんが︑ブレイクスル ーにはそういうことも大事なので す︒そして︑上司はブレーキをかけ る側にならないことと︑若いころの 情熱を失わないこと︒ものづくりに 携わる人は︑自分も変化し︑ブレイ クスルーしていかなければなりませ め込むと︑ドアとボディのたて付け 精度が若干下がってしまうことでし たが︑あらゆる可能性を試して課題 をなくしました︒ドアレスにしたら 中腰で行っていた作業は格段に楽に なり︑ラインの全長も大きく減らす ことができるのでコストも削減︒現 在は部品のキッティング供給と同期 台車による作業となり︑想定以上の メリットが生まれました︒ ポイントは︑成功するまでやると
ん︒停滞は退歩と同じ︒じっとして いたら負けなのです︒
しては成し得ませんでした︒これか
らは量子コンピューターも主流にな
石田 私はかつて上司に﹁ 成功の反
るでしょう︒ それを使いこなす技術︑
対は失敗ではない︒何もやらないこ
どう使うかを考えるのが生産技術者
とだ ﹂ と言われたことがあります︒
の使命ではないでしょうか︒日本刀
新美 そのとおりです︒自らを超え
をつくることができた日本人は︑﹁技
るドライバーになってほしいですね︒
術の使い方 ﹂ で勝てるはずです︒
日本はものづくりで 世 界に勝っていく
についてお聞きしたいのですが︒
石田 さまざまなことがデータでわ
かっても︑課題設定をするのは人の
知恵ですからね︒その辺は日本人の
石田 ものづくりが向かうこれから
得意とするところですね︒
新美 勤勉で知恵を出すことに長け
新美 ものづくりは文明を支えてい
ている日本人は︑ものづくりが得意
ます︒新しい技術で人は豊かになり
ですから︑それで世界に打って出よ
ました︒これからの時代は︑新しい
うではありませんか︒
ものをつくることもそうですが︑ ﹁新
石田 ものづくりの未来に期待した
しいつくり方 ﹂が要求されるように
いですね︒本日はありがとうござい
なるでしょう︒エネルギー効率が半
ました︒
が求められるのではないでしょうか︒
これからは﹁エネルギー︑食糧︑
す︒そういうものに向けた商品やツ
ール︑もののつくり方をせざるを得 術革新は不可欠でしょう︒
なくなるでしょう︒そのためにも技
石田 デジタルによる変革︑デジタ な考え方はいかがでしょうか︒
ルトランスフォーメーションのよう
新美 道具としてどんどん使えばい
石田 秀夫
健康 ﹂がキーワードになると思いま
生産コンサルティ ング事業本 部 本部長 生産エンジニアリ ング革新センター センター 長 デジタルイノベーション事 業本部 副本部長 シニア・コ ンサルタン ト 全日本能率連盟 認定マスター・マネジメント ・ コンサルタン ト
分でつくれるような﹁ 超効率 ﹂など
I N T E R V I E W E R
日本能率協会コンサルティング
い と 思 い ま す︒マ ツ ダ が 実 現 し た
﹁ 計画順序生産 ﹂も︑デジタルなく
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Business Insights Vol.72
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