ビジネスインサイツ74
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- ることが発見されました。この液体
ま
を希釈して土壌に撒くことによって
サツマイモで収穫量が前年の ・
倍になった事例もあります。
進めばと思っています。
私の つの信条
に問題を探し求めてそこに飛び込ん
でいく。解決できなくてもいい、ト
ライ&ラーニングの精神で飛び込む
ことで自分が強くなります。
つ目は﹁ 人間は強くなければ生
きていけない、優しくなければ生き
な 試 験 結 果 も 出 て い ま す。食 害 さ
害 が 軽 減 さ れ た と い う、驚 く よ う
を 含 む た め、ジ ャ ン ボ タ ニ シ の 食
撒くとイネが通常より多くの鉄分
母細胞壁の液体を希釈して水田に
状 態 の イ ネ を 嫌 が り ま す。こ の 酵
性 が 弱 い た め、鉄 分 を 多 く 含 ん だ
が、これは問題を自ら見つけ出して
あったときに取り組むのは当然です
2つ目は﹁ 意に沿わない逆境は自
分を強くする ﹂ということ。問題が
れが非凡なレベルの意味です。
て徹底して論拠を組み立てたか、こ
ときに、自分が発言する内容につい
たとえば会議やミーティングをする
1つ目は﹁ 平凡なことを非凡なレ
ベルまで高める ﹂ということです。
と、私は思ってます。
とビジネスマンとしての価値はない
みに寄り添ってあげる優しさがない
れませんが、一方で同僚や部下の悩
葉です。ビジネスマンは強いビジネ
ラーというハードボイルド作家の言
ア メ リ カ の レ イ モ ン ド・ チ ャ ン ド
私が組合時代に読んで好きになった
る価値がない ﹂ということ。これは
広島県に﹁アサヒの森 ﹂という森林
燃料電池の燃料として用い、バイオ
バイオメタンガスです。
ビー
次に、
ル工場の排水から出るメタンガスを
成分があるのですが、これを徹底的
農業資材をつくっています。
﹁ 酵母
つけるため、
さまざまな研究を行い、
母の殻︵ 酵母細胞壁 ︶に付加価値を
は特許を取得していませんので、多
がもっと広く普及するように、これ
まかなうことができます。この技術
基で
今回用いた燃料電池
世帯分ぐらいの年間の家庭の電気を
く、
時代はトップ自らが
を考え、実行するのは部門 ﹂ではな
経営は実行、実行なくして成果な
し。従来のように﹁ 経営者がプラン
ています。
社としての存在価値はないと思っ
し っ か り と 持 っ て い な け れ ば、会
をつくらない ﹂という企業風土も
会社 も 一 緒 で す。財 務 的 な 強 さ
は必要ですが、一方で﹁ 落ちこぼれ
ス・スキルを持っていないと生き残
れ な か っ た こ と に よ る 収 穫 量 増、
そこに飛び込むということです。常
つほど私
最後にまとめとして、
の信条についてお話しします。
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また水田管理の労力も少なくなる
また、水 田 で イ ネ を 食 い 荒 ら す
ジ ャ ン ボ タ ニ シ は、鉄 に 対 す る 耐
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など、
﹁ 微生物・発酵技術 ﹂の活用
を保有しており、国内のビール工場
ガス発電に成功しました。工場排水
が役立っています。
で使う水と涵養︵ 森が水を育み蓄え
から回収したメタンガスにはイオウ
ています。
細胞壁 ﹂をある技術を使って処理を
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に取り除くことで、燃料電池を安定
して運転できるようになりました。
かんよう
る能力 ︶による水とを同量以上にし
の取り組みです。アサヒグループは
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くの場所でメタンガスの社会実装が
ています。ビール醸造後のビール酵
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1
すると農作物の免疫機能を強くでき
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バイオガス発電実証試験装置(アサヒビール・茨城工場)
を回せるかがポイントで
す。トップダウン型経営ともいえる
かもしれませんが、そのようにすれ
ば変化を乗り切ることができると考
えています。
O P I N I O N
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本稿は2022年4月7日(木)に開催した「JMACエグゼクティブクラブ」における小路明義氏の講演を再構成したものです
Business Insights Vol.74
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ビール酵母資材を撒いて
食害被害が抑えられた水田
次 に、ビ ー ル の 製 造 に 不 可 欠 な
﹁ 微生物・発酵技術 ﹂の活用も行っ
T O P
AKIYOSHI
KOUJI
P
D
C V
A U
C
A
ビール酵母資材を撒かずに
約2割が食害された水田
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