ビジネスインサイツ74
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マテリアル改善実施後のMFCA 比較
取り組みをすることが決定しました﹂
て工場全体でつくり出せるようにし
部、廃溶媒として捨てていますと答
えぇ
水も送っているの? 水も
一緒に廃溶媒に送っていたのです。
他の部署を今以上に巻き込む必要は
が展開されている
なくてはいけないし、製造部などの
えました。では捨てた量の数値は?
技術的な検討︵ラボ実験↓中実験
↓工場実験 ︶を行い、設備導入︵ 設
あると思います。今後は当社の主要
製品に
野さんという心強い両輪を得て、プ
という数字の正体は水
備詳細設計↓予算化↓工事 ︶を滞り
ロジェクトを走らせていった福山工
を業務
だったのです ﹂
ことが理想ですね ﹂
︵ 小林さん ︶
ぐら
い多くて、これがどこから入ってき
るという認識はあると思います ﹂
論値より廃溶媒が
ているのか、何度調べても原因がわ
場。困難に直面したこともあった。
なく進めるために
という話になったのです。それで
調べてみると、実際の廃溶媒の量と
として落とし込むようにした。
こうした福山工場の実績を足掛か
り に、日 本 化 薬 は 現 在 事 業 所 で
標準書の理論値が全然合わない。理
小林さんがハンドルを握り、エネ
ルギーの本田さん、マテリアルの浦
﹁ 今では、技術部や施設部におい
は仕事の一部であ
て は、
か ら な い。そ れ で あ る 日 現 場 の 作
プロジェクトをやり遂げている。こ
導 入 は つ づ き、
その後も
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業 者 の 方 に、な ぜ 合 わ な い の か な
正の製品( 主原料 )
の結果を生んだ背景には、それを可
負の製品( 主原料 )
現在は第 弾まで行っている
負の製品( 副原料 )
変更に
﹁マテリアルの改善は
なる可能性が高く、事業部︵ 営業 ︶
廃棄物処理
は当初対応に消極的でした。事業部
システムコスト
と聞いてみたら﹃それ、洗った水も
用役、エネルギー
入っているからです ﹄とあっさり。
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!?
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を 実 践。ど の 事 業 所 で も
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﹁マテリアルおよびエネルギーの
対象製品は基本的に同一製品として
る 取 り 組 み 方、さ ら に は 本 社 の サ
場長や部門長のプロジェクトに対す
能にする技術面の力量をはじめ、工
としては、生産工程変更をお客さん
います。検討担当者を毎回変えるこ
プロジェクトの意図が
ポートが大きく影響している。
しっかり伝わり、一丸で取り組んだ
ことにしました。担当者は従来の業
務と兼務なので、それぞれたいへん
ことで得た結果といえるだろう。
得はできたと思っています ﹂
だったと思いますが、ノウハウの習
経験者数を増やす
に言った瞬間に、その製品を購入し
危 な い の で す。 近 頃 は、
削減の重要性が浸透し
て、そのためにやっていますという
円︵ 当初想定約
万円 ︶の
はいえ走り出したプロジェクトはま
だゴールを迎えたわけではない。
まさかこれほどとは。私をはじめ関
を仕事として
﹁ひとまず
取り込むことはできたと思っていま
今回の MFCA プロジェクトの重点ポイントは、プロジェク
トメンバーの技術力・思考力の育成、生産工程からエネル
ギーフローを詳細に把握、エネルギー消費構造とロスを実
測と計算で定量化、基準の妥当性の見直し、工程に投入さ
れるモノ・コト・ヒトの統一単位による換算などです。
MFCA の導入により埋もれていた改善案が見直され、実行
することもできました。
福山工場の成功を機に、
厚狭工場、
東京工場、鹿島工場、上越工場、姫路工場に順次拡大・展
開されています。各工場のメンバーの頑張りと経営層を巻
き込んだ成果追求の姿勢が成功のカギと思います。
活動や
と、一概にノーと言わないことは増
万
こうしてプロジェクトを推進し、
直近の実績の結果を得た。
えましたが、それでも嫌がるお客さ
・マテリアルは 年度約
を導入する企業には必ずついて回る
ん は い ま す。 こ の 問 題 は
問題だと思います ﹂
︵ 小林さん ︶
年度約
万円のコストダウン
苦労は成果となって実を結んだ。と
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す。この流れに乗って、
今後も推進・
割ムダという結果がでました。
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継続できる環境を管理職が中心なっ
ぼ
導 入 第 弾 を 終 え て、
﹁
マテリアルとエネルギーの両方でほ
プロジェクトを進めて
起きた変化とは
コストダウン見込み
・エ ネ ル ギ ー は 年 度 +
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係者一同に強烈なインパクトを与え
(ますだ さやか)
チーフ・コンサルタント
(やまだ あきら)
シニア・コンサルタント
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増田さやか
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程 を い じ る と い う の は、そ れ だ け
と で、
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ないと言われることが怖い。生産工
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ました。この結果を受け、具体的な
※社名・役職名などは取材当時(2022 年 6 月)のものです。
Business Insights Vol.74
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溶媒回収後
2018 年12月
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山田 朗
MFCA 試算の結果、溶媒回収により1バッチ
当たり、約 29% のコスト削減が見込まれる
(金額)
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