ビジネスインサイツ74
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- 小林さんが取り組んだのは、大き
く分けて次の つ。
そんな気持ちのスタートでした ﹂
が出ればラッキーじゃないか。私は
︵ 本社とは ︶距離が離れているので
る。
現場で見ればわかることですが、
て﹃あれってどうなったの ﹄ってな
ぐにでてこない。すると何かにつけ
ですが、報告できるほどの数字がす
した。私はそれをフォローする立場
が見つかって楽しかったですね ﹂
で、嫌な気持ちはなく、改善のネタ
最初から仕事の一環でやっていたの
施計画を立案しました。 私の場合、
これらを基に省エネルギー施策と実
ギーロスを明確にすること。そして
ギーを実測することによりエネル
①
毎日のようにコンタクトが取れませ
導入プロジェクト担当
者の他業務の調整
② 導入期間中の他部署との協力体
万回収でき
てないから、バイアスがすごくかか
本田さんはプロジェクト進行中、
次 の こ と を 心 に 秘 め て、こ と に 当
を
ります。
﹃なぜ
ないのか ﹄とか。期待を持たせただ
① 改善はコンサルタント任せにし
④ できない説明よりやる方法を考
ないで自分がやる
② つくり方の固定観念を捨てる
へんでした ﹂
えることに労力を注ぐ
⑤ いかに自分の仕事に置き換えら
りますと説明して、理解を求めなけ
では、現場はどのように取り組ん
だ の か。ま ず エ ネ ル ギ ー 検 討 リ ー
れるかを意識
出すことができました。数
③ 常に時間の概念を持つ
すから。エネルギー側の本田は私の
ダーである本田さんに聞いた。
この決意には周囲に理解を得られ
なくても断固としてやるといった強
ればいけない。それはちょっとたい
けに、現実的にはこういうことをや
たっていたという。
ん。それと社長含め経営層は直接見
制づくり
③ 導入後の体制づくり
︵
仕事として取り込んで以降の継続︶
④ 自身が本社生産技術部に異動し
た後に、事業所への導入メリット
説 明 、導 入 サ ポ ー ト や フ ォ ロ ー
アップ、経営層への説明
﹁ 最初の つはたいへんではな
部下だったので、私が仕事として与
﹁ 私の主な役割は大きく つ。ま
ず改善対象製品・工程のエネルギー
かったかな。いわゆる部長の仕事で
えればいい。ただ、マテリアル側の
単位
浦野は直接の部下じゃないので、彼
で原材料のインプット量、製品や廃
盲点 !? ベテラン技術者も知らなかった
謎のインプットの正体は洗浄水
で工程を見てみると、
のかって思っていました。でも、実
の概要を聞いても普通
﹁
のコスト試算や原価計算と何が違う
もうひとりのマテリアル検討リー
ダーである浦野さん。
野さんと話していました ﹂
がある。それはナシにしようって浦
せんとか、足並みがそろわないこと
るわけです。では製品にならなかっ
﹁ 工程では簡単に言うと原材料が
いろいろなプロセスを経て製品にな
の一例を話してくれた。
〝かなり苦労した 〟という調査。そ
果としては価値のある活動でした ﹂
イナスゼロになったときは爽快。結
量が合ってインとアウトがプラスマ
かなり苦労しましたが、ピタリと物
把握しきれなかった思わぬロスを見
際に
た も の は ど こ に 行 き ま す か? と
増 田 さ ん た ち に 聞 か れ た と き、全
棄物などのアウトプット量の調査は
い思いがにじみでている。
kg
消費動向を調査して仮説を設定しま
MFCA導入前後の廃棄物処理
の上司たちと仕事の調整は必要でし
KEY WORD 2
す。次に対象とする製品や工程のエ
2000kg
た。
3
ネルギーベースライン作成とエネル
KEY WORD 1
事をさせてしまうと︵ 浦野さんが ︶
浮いてしまうので、既存の会議体の
中で報告をさせたりして配慮はしま
した。よくついてきてくれたと思う
し、良い部下に恵まれたなって ﹂
もっとも気を使ったのは経営層へ
の導入メリットの説明だ。
﹁
︵ 環 境 安 全 推 進 部 の ︶加 藤 は
万∼
万円ぐら
﹃
いのコスト回収ができます ﹄とアド
バルーンを上げて経営層を説得しま
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F
C
A
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F
C
A
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MFCA 導入後
・回収して再利用
・設備投資して蒸留回収装置を設置
・廃溶媒を再利用する
MFCA 導入前
・処理業者へ引き渡し
・タンクに廃溶媒を送り、
産業廃棄物として処理
M
F
C
A
だけを切り取って仕
3
﹁そうですね。プロジェクトをや
ろうとなったときに、これはできま
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Vol.74
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