ビジネスインサイツ75
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- いか、自分ができることは何か学べ
メンバーの気持ちや意思を引き出し
といったような質問を重ね、戸張が
ていった。
るのではないかと思いました。
また、身近でプロのコンサルタン
トの働き方を見る機会にもなる。顧
最初はギクシャクしていた場が、
回、 回とディスカッションを重
あったのです ﹂
り、どんどん無口になっていきまし
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エンジニアの山本晋平さんはプロ
メンバーの一人、データソリュー
ション部チームリーダーでシステム
メンバー全員に″当事者意識 〟が芽
ビジョン策定ステップが進むうちに
はなかったように思います。
それが、
らこうしたほうがいい、という視点
話程度。現在の会社の状況を考えた
﹁プロジェクトに参加する前の私
は、部外の同僚たちと話すのは世間
は、今何に着手する必要があるのか
アップする環境に持っていくために
をつくってリリースし、ブラッシュ
した。新商品を搭載するための基盤
ルに向かう道筋を描くようになりま
形からいつまでに何をするか、ゴー
し合いは弾まなかった。
生えてきたんです。印象に残ってい
⋮⋮といった考え方ができるように
ビジョン策定プロジェクトメン
バーを経験したことで、山本さん自
るようになりました ﹂
のか、自分なりの答えを探り発言す
で、タスにとってこの先何が必要な
たことで、あらためて誰のために仕
ら動き、
考え、
発言できるようになっ
ありました。それが直近は弱まって
を開発、提供しているという自負が
入社したころは、お客さまのため
に使いやすい、さまざまなシステム
なりました。
身の働き方にも変化があらわれた。
テム開発の取り組みが必要だという
労話を聞いたとき。共感できたこと
﹁ 計画を立てることはワクワクす
ることなんですよね。目の前の仕事
意識が明確になりました ﹂
事をするのか、新たな成長にはシス
いたように感じます。周りを見なが
でいっぱいいっぱいの毎日でそんな
山本さんの直属の上司にあたる
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気持ちを忘れていたように思いま
年創業当時の苦
返して次のように話す。
ちんとした文章ではなく、断片的で
もいいから思いやアイデアをホワイ
トボードに書き出してみる。ビジョ
ン策定の論点︵ ❷ ︶に沿って、
﹁何
のための会社なのか?﹂
﹁ 何を目的
に入社したのか?﹂
﹁ 顧客が望んで
いること、あったらよいと思うサー
年間で既存の概念を大きく覆す
ビスはどういったものか?﹂
﹁ 今後
タスはどこに向かえばいいのか?﹂
る の は、
・戸張の﹁ 誘導が
ただ、
上手だった ﹂と絹川さんはいう。き
ばいいのかもわからない手探り状
としてみても、最初は何を発言すれ
考えていることについて議論しよう
態。スタート時点では、議論するこ
ジェクトが立ち上がった当時を思い
す。今では、将来的に実現させたい
上・データソリューション部チームリーダーの山本晋平さん、
下・副部長の安藤太一さん
とに慣れていないメンバーたちの話
入社当時のワクワク思い出し
働き方にあきらかな変化
ジョン策定までの経過を振り返る。
た ﹂と、絹川さんはうれしそうにビ
﹁最終的にはプロジェクトリーダー
であるはずの私が発言する機会は減
ていった。
ねるに従って、メンバー全員″自分
客視点で相手のニーズを引き出し、
年のビジョ
それを取り込んでコンサルティング
け て ほ し い。
たちの考え 〟を発言することが増え
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する、そのやり方に触れて影響を受
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とはいえ、若手・中堅メンバー
人は﹁ 年後の企業としての将来 ﹂
の た め の 研 修 カ リ キ ュ ラ ム 〟で も
ン策定プロジェクトは″次世代育成
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など考えたことがない。それぞれが
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J
M
A
C
サ ー ビ ス が 登 場 す る と し て、
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T
❷ビジョン策定の論点
● 経営・事業の本来の目的の再認識
● 顧客起点の事業モデルへの転換
● パラダイムシフトを想定した方向性検討
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Vol.75
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