ビジネスインサイツ49
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Human
&
人と組織(チーム)の力を最大化することを目的に JMAC が 支援した企業事例をご紹介します。
Organization
技術 KI による共通の 業務推進基盤づくりで 新たな風土・文化づくりに貢献
技術 KI が現場との 距離を縮めた
TIS 株式会社(以下 TIS)は 1971 年に株式会社東洋情 報システムとして設立以降、金融業や製造業をはじめとす る幅広い業種の企業において、基幹システム構築、運用等 を手掛ける大手システムインテグレーターだ。2000 年に 現社名へ変更し、その後も様々な IT 関連企業との M & A を経て、事業規模を拡大。2008 年 4 月には株式会社イ ンテックホールディングスと同社とで共同持株会社「IT ホールディングス株式会社」を設立した。現在は同グルー プの中核企業である。 TIS は 1995 年頃より QMS (品質マネジメントシステム) 構築を本格化させ、技術 KI(Knowledge Intensive Staff Innovation Plan:知識集約型スタッフの生産性向上)の 全社導入を図った。 「当時、私は部長になる前くらいでした。技術 KI に初 めて触れ、それ自体の内容についてはすごくいいものだと 思ったのですが、とにかく負荷が大きい。ネガティブにと らえる人が多かったのも事実です」と常務執行役員 後藤 康雄氏は当時を振り返る。しかし、負荷と労力が多い一方 で、部下とのコミュニケーションが増え、現場との距離が
技術 KI の効果性を高める 4つの 活動キーワード
KI は、 「見える化」と「知恵集め」に取り組む活動です
1
日常の見える計画 ⇒見える化
計画上で ●全体/アウトプット/課題/問題/異常/手順/ ●一人ひとりの思い/考え ●現場・現物・現実 ●成果…などが見える化される
2
ワイガヤミーティング ⇒オープンマインド化
ミーティングで ●全員参加・全員平等 ●定期開催 ●オープンマインドで本音議論不安・気がかり。 モヤモヤアイデアも堂々と他者の意見を尊重 ●笑う・見る・聴く・しゃべる ●マネージャーの意思決定
3
正しいマネジメントスタイル ⇒合意と納得化
マネージャー / チーム間 / チーム内で ●意見の相違 ●イメージギャップ 腑に落とす ●対立部分
Y:やったこと W:わかったこと T:次にやること
YWT(振返り) ⇒改善サイクルの推進力
4
●予実差の把握●気づき●仮説検証●課題発掘●次の行動宣言 ●予実差の把握●気づき●仮説検証●課題発掘●次の行動宣
縮まり、これまで見えてこなかった現場の実態と課題が見 え始めたのも確かだ。 後藤氏はあるエピソードを語る。 「2006 年頃、私は事業 部長だったのですが、報告上はうまくいっていると聞いて いたあるプロジェクトについて、発表会の場で一社員が直 接私に訴えたんです。 『後藤さん、知っているんですか? このプロジェクト、トラブっているんですよ』と。勇気を
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