ビジネスインサイツ49
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- Asianization
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ミクロ・マクロの両面から、ビジネスを可視化するという考え方 戦略の理解 多様な業務プロセスの 知識 グローバルな多様性の 理解
方 法 うまいやり方
繰り返し性 信頼性 / 効率性
遵 守 想定通りに実施
安定性
活 用 変動に対応
効率性・柔軟性 季節変動・環境変化
プロセス可視化と評価の技術
現状の 可視化
安定性の 可視化
リスクの 可視化
効率の 可視化
具体的 対策
目的・評価にかなったアウトプット
りなかった訳で、既存商売の延長で入っていくには勝ち目 がないのではと。しかし、東欧は我々が川下へ向かう判断 を下した頃、社会主義体制から民主化されたばかり。つま り、 全くスクラッチの状態からのスタートだったわけです。 ですから競合大手とも同じ土俵で、後発の不利がない市場 で戦える状況だったのです」 (為田氏) そして、 92 年にハンガリー、 94 年ポーランド、 97 年ルー マニアへと販社を設立するに至る。その数現在 24 か国。 それが住友商事の農薬販社であるスミアグログループだ。
アルチェドは 1990 年に設立されたルーマニア最大規模 の販社。国内の約 1/3 に当たる 3500 の中規模農家に、農 薬や種子、肥料などを販売していた。販社ビジネスをディ ストリビューションからさらに掘り下げ、新たな領域へと 深化させていくことを模索していた住友商事にとって、こ れはまさに絶好のチャンスだった。 とはいえ、全く新しいモデルへのチャレンジには違いな い。 「当然、会社の中で最初は総スカンでした。地域は東 ヨーロッパ、債権債務関係となる相手は農家、しかもその 数 3500。 どうやってお金を回収するんだと。 会社を説得し、 承認を得るには、いかにそれを紐解きわかりやすくするか という『可視化』が不可欠だったのです」 (為田氏)
絶好のタイミングで浮上した 農業資材販社の売却話
東欧革命を経て東ヨーロッパでプライベート企業が出 現し始めたのが 90 年代以降。それから約 20 年が経過し、 当時 30 ~ 40 代で起業した経営者たちが、経営の世代交 代を迎える時期にさしかかっていた。そんな中、当時スミ アグロ・ルーマニアの客先だった農業資材販社「アルチェ ド」の売却話が浮上する。
重要なのは「可視化」 そこに JMAC の経験が!
しかし、いざ「可視化」を試みるも、トレードからディ ストリビューションへ入っていった時とは決定的な違いが あった。それはものづくりのプロセスが、これまでの販売
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