ビジネスインサイツ50
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- Human & Organization
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ほくでんサービス株式会社
北海道電力のグループ企業であるほくでんサービス株式会 社は、2007 年 10 月料金事業部(現在はお客さまサービス 事業部料金部。以下同じ)を新設し、それまで業務を委託 していた個人事業主を社員として招き入れた。新たな部門の 方向性を一つにするため中長期ビジョンを掲げ、その浸透 に向け新たに ST 活動に取組み始めた。この活動を通し、ど のように職場が活性化していったのかをご紹介する。
取締役 取締役社長 お客さまサービス事業部長
石井 孝久
Takahisa Ishii
鈴木 裕文
Hirofumi Suzuki
たちは、電気を通じて人と人とのつながりを育む会社です」 と据えた。現状とのギャップを埋めるため、事業展開、基盤 整備と合わせた対策の一つとして、また「ありたい姿」に向 かう土台として「6 つの価値観・行動宣言」が盛り込まれた。 これには、従業員1人ひとりの考えと行動がこの活動を支え る原動力になるというメッセージがこめられていた。 事務局は、中長期ビジョンが本格スタートするまでの数 ケ月間、全事業所へ説明とワークショップに時間を費やし た。料金部門全 16 事業所にビジョン推進リーダーを置き、 約1年半の歳月をかけ、2011 年 12 月、ついに料金事業部 中長期ビジョンがスタートしたのである。
いものは良いと言える風土」つまり「ポジ出し」へと。さ らに、もし意見が違えば否定するのではなく提案をする風 土に変えていきたいと事務局も JMAC も考えた。 「私はビジョンを浸透させる手段として、小集団活動を 活発化させようという段階から事務局に仲間入りしたので すが、最初は小集団活動というと、今まで何度か経験はし ていますが、どこか上手くいかない感覚がありこの活動に 独自の名前を付けたいと思いました。では我々が大切にし
大切なのは「称賛と提案」 − −自主活動でポジ出し!
2012 年、ビジョンづくりを支援した JMAC は、それを 浸透させるための次なる実行フェーズも引き続き支援し た。事務局の中で中心的な役割を果たしたメンバーの一人 が料金部料金計画課 岡本香織氏だ。実行フェーズを担当 しているのはチーフ・コンサルタント笠井洋である。 電力業界はその業容ゆえ、間違いのない正確さが特段重 視される。そのため失敗しない確実さが第一で、いわゆる ダメ出しから入ってしまう傾向があった。 そうではなく 「良 ▲ワークショップでは課題に対し、付箋に書き出し たメンバーの意見を模造紙に貼り付け整理する
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