ビジネスインサイツ50
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- Human & Organization
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ファシリテーション導入で料金部門の会議は一変した。 今ではワークショップの時間を取入れない会議はないくら いファシリテーションは浸透し、実務レベルにも生かされ ているのだ。
にあてると氷や曇りがとれる」 というアイデアを書き込んだ。 それはいい、やってみようとデータベースを通じてノウハウ が共有され、現場で役立てられているというのだ。 「火事を未然に防いだ」 「事故に遭遇した際交通整理を かって出た」 「困っている高齢者を手助けした」など、現 場での素晴らしい行動は枚挙にいとまがない。しかし、こ れまでそれはやって当然のこととどこか思いがちで、皆で 分かち合い褒め称えることはなかった。 「検針や料金を扱う業務はどうしてもお叱りを受けがちで す。一方でいいことも実はたくさんやっているんですね。ク レームは顕在化しても、現場での素晴らしい行動は表面化し ないわけです。だからそういうことを共有して仲間うちで認 知し、 称賛しようと。自分たちのアイデンティティなるもの、 つまり自分たちの仕事が世の中に貢献しているんだよという ことをもっと受け止めてほしいと思うんです」 (鈴木氏) ST 事例データベースにはフェイスブックのように「いい ね」を押せる機能がある。社員の側からもパートナー社員の 姿が以前よりよく見えるようになったことで、社内外で模範 的に行動しているパートナー社員を表彰する制度を創設し た。その名も「3 スター表彰」 。これは、パートナー社員の 目標であり、モチベーションアップにもつながっている。
現場アイデアの結集 「ST 事例データベース」で ノウハウ共有
こうして徐々にアイデアや意見を出し合う風土が醸成さ れる中、その効果の現れとして ST 事例データベースが登 場する。これは社員の知恵やアイデア、いろんな出来事を 事例として投稿し、データベース上で見える化し、共有し ているものだ。 「最初、そもそも投稿してくれるのかという不安があっ たのですが、今では 1700 件にも上る投稿があります。お 客さまや同僚とのやり取りなど心温まる話もあったり、 我々が目指している価値観の共有が徐々に上手く回りだし たなと手ごたえを感じているところです」と話すのは料金 部料金計画課長代理 船木博隆氏。 例えば、ST 活動の個人テーマを「誤検針をなくす」と設 定した人がいる。北海道という土地柄、検針メーターはむき 出しではなく、落雪等による破損を防ぐため通常計器ボック スに囲まれている。それが冬になると計器ボックスのガラス 窓が凍結してメーターがはっきり見えないケースがあるとい うのだ。そういう地域的な特性が誤検針を引き起こす要因に もなっていた。そんな時、ある人が「携帯カイロをボックス
結果として現れた! 業務品質向上
ビジョンづくりからスタートし、ST 活動を通して様々
保育行政への支援に対し、 足寄町長よりいただいた感謝状
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▼ ST チーム目標活動シート
▲ 「今の自分たちにできることで地域に貢献します」 というチーム目標のもと、足寄保育園へタオルを 寄付する帯広支店足寄 A チーム検針パートナー社 員の皆さん
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