ビジネスインサイツ50
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起死回生をかけ新技術、 環境性能への飽くなき挑戦がはじまった
ビジネス成果に向けて JMAC が支援した 企業事例をご紹介します。
「滋賀製作所」の ものづくり力が集結! 「うるさら7」 開発ストーリー
ダイキン工業株式会社
「省エネ大賞」 「日本ものづくり大賞」を受賞したルームエ アコン「うるさら 7(セブン) 」は、2012 年 11 月に発売を 開始し、 順調にシェアを伸ばしている。しかし、 そのスター トは決して平たんなものではなかった。部門の壁を越え、 新たな技術、環境性能への飽くなき挑戦を推進したダイキ ン工業滋賀製作所。その取組みの軌跡を紹介する。
滋賀製作所 空調生産本部 商品開発グループ 主任技師
岡本 高宏
Takahiro Okamoto
起死回生をかけ 滋賀製作所は立ち上がった
ダイキン工業株式会社の歴史は 1924 年大阪の地に合 資会社大阪金属工業所を設立し、飛行機用ラジエーター チューブ等の生産を始めたところから始まる。1958 年に 日本初のロータリーコンプレッサーを搭載した家庭用ルー ムエアコンを発売。その技術を強みに成長を続けてきた。 滋賀製作所はその中でルームエアコンの生産拠点の中心を 担ってきた。 1999 年にはルームエアコン 「うるるとさらら」 を発売。外気中の水分をエアコン内に取込むという世界初
の「無給水加湿」技術で瞬く間にヒットとなり、2003 年 度ルームエアコン国内シェア NO.1 にまで上り詰めた。 しかし、ルームエアコンを取り巻く環境はその後も刻々 と変化する。 地球温暖化等を背景に、 省エネへの関心は年々 高まり、自動お掃除機能やコンパクト化が主流になる中、 2005 年、ダイキンは他社製品にシェア NO.1 を明け渡す こととなる。さらに 2008 年、同社は中国「格力電器」と 業務提携し、それまで滋賀製作所で製造していた低価格帯 の主力商品製造を委託した。 「うるさら 7」プロジェクト推進に中心的な役割を果た した滋賀製作所 空調生産本部商品開発グループ 主任技師 岡本高宏氏は「格力電器はマスボリュームを持ち合わせ、
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