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- Human & Organization
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株式会社日東分析センター
「個人商店型」の仕事の進め方からチーム・組 織で連携した仕事へ。2010 年、日東分析セン ターは生産性向上を目指し、組織基盤強化の為 「わくわく Work」プロジェクトを始動させた。 自社の課題と向き合い、互いに助け合う風土づ くりから始まった本プロジェクト。3 年を経過 した今、組織・チームの変化と今後の将来展望 についてお話しをお聞きした。
代表取締役 取締役 解析センター長 管理部
Takashi Kawasaki
川﨑 隆志
Tetsuya Kawashima
川島 哲哉
Yutaka Yamamura
山村 隆
ミングと、もくもくした雲に虹が射した鮮やかな色合いの ロゴの下に 「夢が湧く、 わくわくする活動」 と書かれている。 そこに込めた思いを川﨑氏は「ただ単に『生産性向上運動』 という形だけだったら、やる方も嫌気がさしますよね。だ から、ちょっとした遊びの要素も取り入れ、この活動を通 してまず皆が気づきを持ち、チームワークやコミュニケー ションの大切さを理解し、結果的に生産性向上に結び付け たいと思ったのです」と話す。 実は 2007 年から NTC では全社員対象に宿泊研修を行っ ていた。そこで毎回議論をするテーマを変えて取組むのだ が、出てくる不満は一緒だったと言う。 「いつも研修で皆不 満をぶちまけたらそれで満足してしまって、誰もそれを根 本的に解決しようとしない。それで終わりということが 3 年続きました」 (山村氏) これではダメだ、根元にある問題を解決しなければなら ないという強い思いで、相談を持ちかけたのが JMAC だっ た。 「最初、コンサルタントの吉野さん、梶間さんに相談し た時、不満を全部出し切る活動をしましょうという話にな りました。それが『わくわく Work』の最初の活動でした」 (山村氏) そうして、約半数の社員が多忙な中時間を割いて、上期 ・ 下期で 10 時間程度議論の場を持ち、会社の課題を出しきっ た。 「コミュニケーションが悪い、挨拶ができない。最初は
皆自分のせいとは思わず、悪いのは全部会社だという意見 が多く出ました。それを繰り返していくうちに、徐々に他 責から自責の念へと変わっていきました。自分が変わらな きゃダメだ、変えなきゃいけないという気付きが芽生えて きたのです」 (川﨑社長) このような「問題点の吐き出し」で 525 件にも上る問題 点が抽出された。それらを集約し、 「Would( 個人がやりた いこと ) の明確化」 、 「Could(できること ・ 能力)を伸ばす」 、 「Should( (会社として)すべきこと)の明確化」の 3 つに JMAC が整理した。 それを NTC、 JMAC ですり合せをして、 解決手段に落とし込んだのがこの 「わくわく Work」 なのだ。
「わくわく Work」で 組織力向上を目指す
では、具体的に「わくわく Work」の内容を紹介しよう。 まず先述の「問題抽出、 共有ワークショップ」をはじめ、 「経 営方針の明確化」や「行動指針策定合宿」 、少し柔らかな要 素として「人権標語への応募」 「障がい者雇用促進」など本 プロジェクトは 9 項目で構成されている。 実は、山村氏が Nitto から NTC へ来た際、メンタルヘ ルスの面で課題を抱える現状を見て、改めて人の大切さや
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