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原動力となりました」と語る。
が進んでいます。共に働く姿勢を持ちながらリーダーシッ プを発揮できるマネージャーが育ってきていると思いま す」と Bruschi 氏は語る。 Amaini 氏は今回の活動を通して「JMAC は、効率化の 実践と成果や、プログラムを提供するだけでなく、中国人 マネージャーを社内コンサルタントに育成してくれまし た。プロジェクトが終了した後も、自走できるように、マ ネージャーが育ってきてくれていると思います」と話す。 また Bruschi 氏も「JMAC は効率化だけではなく、そ の一歩先の展望を持っており、経営サポートなども支援 してくれたことが他社との大きな違いだと思います」と JMAC を評価する。 JMAC アジア・センター センター長 西岡英樹は「プロ ジェクトを通じてイタリア人経営陣と中国人マネージャー が正面から向き合いました。本音で語り合うことで、時に 文化や価値感の違いから衝突することもありましたが、そ れがあったからこそ、相互の信頼関係が改善されていった のだと思います」と重要なプロセスだったことを語る。ま た、経営陣が人材を単なる資源(リソース)ではなく、企 業にとって最も大切な資産であることを再認識し、その考 えを企業内に発信したことで、企業文化の変革の動き始め たという。
全マネージャーに 「変化の兆し」が見えてきた
そんな中、少しずつではあるが、変化が出始める。 「プロ ジェクトの初期はとても難しかったのですが、プロジェク トを進めるうちに初めてマネージャー層が自分の考えを躊 躇せず言えるようになったのです。これが一番の成功点で すね。時間と共に中国人従業員、経営層、JMAC が皆一丸 となりプロジェクトが動き出しました」と語るのは、2013 年 11 月から General Manager に就任した Davide Bruschi 氏だ。Bruschi 氏は Amaini 氏の下、Operation Supervisor という立場で 3 年間苦楽を共にしてきた腹心である。 Amaini 氏は今回の全部署のマネージャーに共通の目標 を設定したことに関して「他の人と共通の目標を持つこと で、互いに共有するものができ、クロス・ファンクショナ ルな活動に繋がると思いました」とその思いを語る。 「目標や KPI の中には、チームで取組まなければならな いものがあります。ひとつの取組みとして、品質保証プロ ジェクトを行いました。全ての部門が関わり品質マニュア ル作成を行うものですが、部門間の協力なしには進められ ません。事業運営にとっても根幹といえる品質に全マネー ジャー層が取組むことで、チームとしての意識が醸成され るきっかけになったと思います」 (Amaini 氏) その後も純利益を上げるための取組みもスタートする。純 利益を上げるためには、それぞれの部署が最適な決断をしな くてはならない。営業部門は売上を増やし、製造部はコスト 削減を行う。人事部は良い人材を適正な給与で雇わなくては ならない。 「このプロジェクトにより、全マネージャーが自 分の目標と成果を理解し、管理することの意味、結果にこだ わる意識が醸成されてきました」と Amaini 氏は話す。
中国での経験を糧に 目指すはさらなるグローバル企業
想像以上に手ごわい中国での経営ではあるが、中国が持 つパワーを最大限に生かすことが成功への第一歩だとい
リーダーシップ発揮! マネージャーが育ってきた
さらに、サプライ・チェーンを巻き込んだプロジェクト も立ち上げ取組んでいるが、その中でも変化が見えてい るという。 「まだ第 1 段階ではありますが、中国人マネー ジャーのリーダーシップにより、自部門メンバーだけでな く、部門を超え人材や情報が円滑に共有されプロジェクト ▲ Casappa 上海受付にて。 中央はアジア事業本部 アジア ・ センター センター長の 西岡 英樹
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