ビジネスインサイツ54
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育成の特徴になるのではないでしょうか」と語る。 JMACの支援は、他社とは違うという森氏は「JMACは、 さまざまな規模の会社の事例を持っていて、戦略系、人事 系といったパーツではなくトータルでの支援をしてくださ る。非常に縦横無尽な動き方をしてくれるのです。それが 本当のソリューションなんだと思いますね。現場の社員か らも、『コンサルタントの皆さんには話しやすくて相談も しやすい』と好評です。受講生のやる気にもつながってい ますし、これもとても大事なポイントだと思います」と。
を、次の世代の人に伝えていく場をつくっていきたいです ね。こうやっていろいろ思いを話し合っていけるのも、森 さんが本当に他社ではないくらいに事務局としてプロジェ クトに付き合ってくださるからです」と語る。 森氏は「やはり我々は現場と渡部さんの翻訳者でもあ ると思っています。プロジェクトの推進では環境の変化 への対応も必要ですが、会社としてのベースとなってい るところはきちんと持っていなくてはいけない。JMAC のコンサルティングスタイルは、そういったすり合わせ をして、バランス良く対応してくれる。評論家でないと ころがいいですね」とも語る。
「種まきと水やり」 手を抜いたら枯れてしまう
PL育成施策を通した参加者の変化について森氏は「1年 くらい経つと、受講生の上司から『彼はものの見方が変 わったよね』と言われるんですね。さまざまな知見を吸収 して、視野が広がり、新たな視点が加わった結果だと思い ます」という。 さらに、そうした受講生たちには今後、「自分で考えて 判断できる人財」になってほしいと期待を込める。数多く の顧客とその案件を抱える現状では、上司の指示を待つだ けでなく、自ら考えて判断できる人財が求められるから だ。そして渡部は、「そういうことを高度にできている人 財も中にはいます。そういう方は他の担当者にトランス ファーするという意識も持っています。こういう方たちを モデルにして、どうしたらそうなれたのかというところ
新しい付加価値を創りだすステージへと進んでいく人 財育成だが、他方で森氏はこうも述べる。「『OFF‑JTは 種まき、OJTや実践型研修は水やり』というのが根底に ある考え方です。種まきよりも水やりは時間も掛かるし 大変です。でもここの手を抜いてしまうと人財開発機能 としては役割を十分に発揮できないと思うんです」重要 な経営資源の「人」を自分が責任を持って鍛え上げるん だという思いが込められている。 そして、その森氏の次なるキーワードは「人間力」だ という。「製品開発においては技術力とマネジメント力 が大事ですが、根底には人間力が必要だと思います。人 間力はマネジメント力の一部と言ってもいい。これは次 のキーワードになると思っています」と。 時代の潮流をとらえ、進化を遂げてきた日立国際電気 の人財育成。新たなステージを迎え、今後の進化がます ます楽しみだ。
人財開発スタッフは︑ もっとラインに 入り込みましょう!
担 当 コ ン サルタントからの一言
人財開発機能強化の基本:当事者感覚
経営資源の一つである人財を育んでいく人財開発部門の重要な ミッションとは、人財育成ビジョンを描き、業務上の成果につな げることだと思います。階層毎に求められる人財像を明確にし、 教育プランを実施することはよく見られますが、実際の業務成果 につなげることは多くの企業で悩まれていることと思います。こ こで重要なのは、育成推進者が実践の現場にどれだけ立ち会って いるか?ではないでしょうか?現場を見ることで、本質的な育成 上の課題に気付き、次年度以降のレベルアップにもつながり、人 財開発機能強化に直結すると思います。
チーフ・コンサルタント
渡部 訓久
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