ビジネスインサイツ54
- ページ: 14
- 14
アジアを中心に「戦略」「マーケティング」「人材育成」の 3視点からJMACが支援した企業事例をご紹介します。
〜TPMが持つ 柔軟性 が活動成功の鍵だった!〜
アジアから世界へ −勝ち残る工場をつくり出す
パナソニック株式会社 電子材料事業部
パナソニック株式会社 電子材料事業部ではすでに中国の 3 工場で全社一丸となった TPM 活動を成功させている。 しかし、 中国という風土の違いゆえ、 TPM 活動を導入・実践 し、 成功に導くまでの道のりは決して平坦なものではなかっ た。 当時、 中国広州工場の総経理として、 2010 年の導入から 先頭に立って活動を指揮した森 弘行氏に、 中国で TPM 活動 を成功させるポイントと今後世界へ展開する際のヒントを お伺いした。
生産技術センター 所長
森 弘行
Hiroyuki Mori
加速するパナソニックのグローバル化
パナソニック株式会社(以下パナソニック)は、経営 の神様と言われた松下幸之助氏が 1918 年に創業した松下 電気器具製作所に始まり、2008 年長く親しまれた松下電 器産業株式会社からパナソニックに社名を変更、2018 年 には 100 周年を迎える歴史ある企業である。 「くらし」の 向上と 社会の発展に貢献することを基本理念とする、誰 もが知る世界的な総合電機メーカーである。近年では特 にアジアを拠点とした工場運営にも力を入れており、こ
のうち電子材料事業部では、パナソニックグループにお いて唯一材料事業を展開しており、国内外に多くの拠点 を持ち、回路基板材料、機能フィルム、半導体封止材な どの開発・製造・販売・サービスを幅広く担っている。 その国内外の多くの工場の立ち上げから運営、改善に 携わり、豊富な経験を持つのは、電子材料事業部 生産 技術センター 所長の森 弘行氏である。森氏は 2009 年 10 月から多層基板材料を製造する中国広州工場の総経理と して赴任し同工場での TPM 活動に熱意を持って取り組 ん だ 経 験 が あ る。TPM 活 動 と は Total Productive Maintenance の略で製造企業が持続的に利益を確保でき
- ▲TOP