ビジネスインサイツ55
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人と組織(チーム)の力を最大化することを目的にJMACが 支援した企業事例をご紹介します。
これからの「光」を社会に提供する
〜開発現場のマネジメントの新たな挑戦〜
「光」の高度な技術を 追求し続ける
ウシオ電機株式会社(以下ウシオ電機)は、1964年の創 業以来、産業用の光源や光学技術を核に、産業の最先端分 野が求めるさまざまな「光」を切り口とした製品やサービ スを開発し提供し続けてきた。 同社の創りだす「光」は、ハロゲンランプや放電ランプ など、多種多彩なランプにはじまり、これらを組み込んだ 光のユニット、光応用装置、光のシステムへと拡がって 行った。さらにはモジュールやシステムとなって、光のソ リューションへと発展し、現在では「エレクトロニクス」 「映像」「メディカル・ライフサイエンス」を中心に、世 界のさまざまな産業分野で活用され、世界初や世界トップ シェア製品を多数生み出している。 世界の産業分野に多くの優良企業を顧客として持つ同社 であるが、その一方で、いずれの分野においても高い専門 性と高度な技術が求められるようになり、その技術的課題 の解決もより困難で複雑なものとなっていった。
職場のマネジメント改革の 断行へ
このような背景の中、2005年ころからJMACが主催する セミナーや開発・技術マネジメント革新大会などに参加 し、開発部門のマネジメント改革に何か良い手法や手立 てはないかと模索をしていたのがR&D本部 執行役員 副本 部長 吉岡 正樹氏だった。当時ウシオ電機は、順調に事業 を拡大していたが、同時に開発現場では、残業も多く、 担当者の課題が上司に上がってこない、技術的な不具合 が頻発するなど多くの問題を抱えていたのである。吉岡 氏は「当時の開発部門では、忙しい割には新製品がなか なか出てこないことや、人材面ではミドルクラスのマ ネージャーの育成がうまく進んでいないという課題があ りました。何か解決する手段はないかと、JMACの様々 なセミナーに参加する中で出会ったのが日本的な『技術 者の組織マネジメント改革活動』でした。セミナーの事 例企業が抱える課題は、当社の課題に非常に近く、自社 の開発現場にも馴染むと感じました」と振り返る。 また、光源事業部 技術部門 部門長 北野 洋好氏は「現 場では仕事がどんどん増えて、開発納期が遅れるなど、 マネージャーは頭を悩ませていました。製造現場には改
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