ビジネスインサイツ55
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ウシオ電機株式会社
ウシオ電機株式会社では業績が急成長する一方で、OEM 中心 の開発現場が日々増え続ける業務に忙殺されていた。現場の マネージャーが解決策を探し、セミナーに参加する中で出会っ た JMAC の日本的な『技術者の組織マネジメント改革』 、その 導入をきっかけに開発現場が徐々に変わり始めた。7 期に渡る 活動のご苦労や、更なる飛躍を目指す 2015 年度からの活動 についてお伺いした。
執行役員 R&D本部 副本部長
吉岡 正樹
Masaki Yoshioka
善ツールやマネジメント 手法が多数ありますが、 そのまま開発現場に適用 しても馴染まない。その ような中、開発現場に特 化した『技術者の組織マ ネジメント改革活動』の 説明会が社内で開催され ました」という。 説明会を経て2006年7月から半年間、トライアルとして 3つの職場に絞り、実際のプロジェクトに直結した課題ば らしを中心に活動がスタートした。JMACからはチー フ・コンサルタントの柏木 茂吉がその支援を行った。 柏木は「当時ウシオ電機さんは急成長をされて、製造 業では数少ない高収益の業績を残されていました。しか しながら現場の方々にお話を聞くと、日々の業務に追わ れて様々な課題があると感じました。その一つとして、 職場のメンバーは技術を通じて社会に貢献したいという 気持ちがありながらも、その力を活かしきれないジレン マを抱えていることでした。これは急成長されたがゆ え、内部マネジメントに課題があると感じました」と振 り返る。 トライアル期間を経て2007年度から活動は本格スター
トを切った。
メンバーもリーダーも 共に成長できる場へ
プロジェクトに参加した光源事業部 技術部門 次長 岡崎 佳生氏は「私は当時、部下の育て方に悩んでいる時期で した。普段から良く会話もしていて、話しやすい関係が 出来ていると思っていましたが、この活動を通じて部下 の本音を聞いてみると全く違っていたのです。コミュニ ケーションを取ったつもりになっていたことに気づかさ れました。開発現場は多様な考えや価値観を持った集団 です。その育成やマネジントとしても本活動が有効と感 じ、より積極的に活動に取り組むようになりました」と 自身の変化を語る。当時岡崎氏の部門は、新入社員が配 属されたくない部署No.1だった。しかし現在は組織の風 土に関する職場のアンケートでは良い結果へと変わって きている。この活動の成果だけではないが、職場の雰囲 気が変わった結果である。 北野氏のチームでは「当時の職場には世代間のギャッ プがあり、私が意見を言うと皆がそれを聞いてしまって 成長しない、そんな悩みがありました。そこで本活動に
▲北野 洋好氏
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