ビジネスインサイツ57
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人と組織(チーム)の力を最大化することを目的にJMACが 支援した企業事例をご紹介します。
GTM活動が 改善成果と意識改革の両輪を動かし始めた
〜G (元気に)T (楽しく)M (前向きに)フラットなコミュニケーションの場が活動の原動力に〜
次世代を担うメンバーが もっと元気になって欲しい
ナガセケムテックス株式会社は、2001年にナガセグ ループの主要ケミカル製造4社が統合して誕生した企業 である。その前身は1930年代に創業開始した長瀬産業株 式会社尼崎工場に始まる。各社が長年培った合成・評 価・配合・バイオの技術を深化、融合し、さらに新たな 創生・製品開発をし続ける化学メーカーとして、近年で は、エレクトロニクス、ライフサイエンス、自動車、環 境をはじめする幅広い分野において高機能、高付加価値 な化学製品を提供している。 元々グループ会社であり文化が似ていた4社ではある が、製造現場では装置の大きさ、製造ロット、納期、顧 客からの要望の多さ、品質の厳しさなどにも大きな違い があり、改善活動の取り組み方やスキルにもバラツキが あった。同社は2013年1月JMACに依頼して3ケ月をかけ、 播磨事業所2工場の診断を行い、工場の課題を抽出し た。そして人材のローテーションによるスキルの共有化 も行いながら、JMAC支援の下2013年11月生産性向上を目 的としたマスタープランづくりをスタートさせた。 活動当初から事務局を担っている、社長室 石原 敏浩氏 は「当時私は生産本部 生産技術部 部長として活動を推進 していましたが、ものづくり企業の基本として製造現場
が元気でなければいけないという考えが根底にありまし た。受け継いできた技術やノウハウもあり、現場は個別 に改善に取り組んできま したが、合併で社員は 600人超の規模になり、 縦の組織だけでは解決で きない課題も出てきまし た。会社の仕組みとして 課題解決に向けた議論を
▲ 石原 敏浩 氏
する場が少なくなっていたこともあり、もっと若手メン バーの意見を吸い上げるそんな場を増やしたいと考えて いました。何よりも次世代のリーダーたちが変化に対応 していく力を付け、自ら解決していくような人材へと 育って欲しいという思いがあり活動をスタートさせまし た」と活動の原点を振り返る。立ち上げに際しては、生 産本部の部長クラス、検討メンバー全員が参加してワイ ガヤを行い、その中で「G(元気に)T(楽しく)M(前 向きに)活動」という活動名が付けられた。
GTM活動が 全社プロジェクトへ
同社は作成したマスタープランを元に、2014年4月から モデルチームを中心に生産性向上マスタープラン実行
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