ビジネスインサイツ60
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皆さんがご自身で考え抜いたからこそ現場にも浸透し、現 場でも考えるようになったのだと思います」と語る。
謳うのですが、ここまで真剣に取り組む会社はなかなかあ りません。それはやはりトップの強い信念と発信力、それ を受けとめた皆さんの取組みがあったからだと思います。 ES に着目したのも、物流は箱やトラックじゃなくて人な のだという強いメッセージで、今もぶれていない。そこは ぜひ続けていっていただきたいと思います。また、 『働き がい』だけにフォーカスすると内向きの思考になりやすい ので、CS と ES の両輪を忘れず、CS が ES を生み出すサ イクルも意識した活動ができれば、今後もさらに進化し続 けられるのではないでしょうか」と見ている。 今後、JMAC に期待することについて村山氏は「これ からも、自分では気づかないことを率直に伝えて欲しいで すし、引き続き私たちを引っ張りながら、鍛えていって欲 しいですね」と語る。 狩野氏は「今後、ロジグループでの活動をさらに進化さ せてニチレイグループ全体への取組みに広げていく中で、 これからも新しいアイディアをどんどん出して、われわれ の一員として一緒に活動していってもらえたらうれしいで すね」と今後の展望と期待を語る。 スローガン「おいしい瞬間を届けたい」の実現には、現 場の力が必要だ。そこに着目し、CS・ES の両輪で「働き がいのある職場づくり」を目指してきたロジグループ。そ して今、その取組みはニチレイ全体に広がりつつある。さ らに進化したニチレイの、 「おいしい瞬間」が食卓に届く のが楽しみだ。
培ってきた土台をもとに ムーブメントを広げていく
そして 2014 年、この活動がさらなる展開を迎えた。狩 野氏がニチレイの人事担当に異動し、ロジグループでの活 動をニチレイグループ全体へと広げていくことになったの だ。狩野氏は「現場の人たちが気持ちよく働き、社会に貢 献できる『働きがいのある職場』は、ニチレイグループ共 通の目標です。事業会社ごとの考え方や個性を尊重し、納 得感のある形でグループ全体に推進展開していきたいと 思っています」とニチレイでの活動に意欲を示す。 ロジグループでの活動が確かな土台となり、今につな がっていると語る狩野氏。10 年にわたる活動を振り返り、 JMAC 江渡についてこう語る。 「江渡さんは、私たちの声に真摯に耳を傾け、とことん 一緒に考えて柔軟に対応してくれました。だからもう、江 渡さんとは運命共同体のようなものです」 村山氏は「私たちが型にないような話をしても、必ず真 正面から受けとめて、的確な提案をしてもらえたのはすご くありがたかったですね。 ニチレイに私が転籍してからも、 江渡さんにまた支えてもらっています。江渡さんがいてく れて本当によかった」としみじみ語る。 江渡は「どの会社も経営理念では従業員の満足や CS を 担 当 コ ンサルタントからの一言
「自社流」を 見つけるための 前向きな 試行錯誤を!
シニア・コンサルタント
「働きがい」への転換と取組み継続が成功の鍵
「与えられる満足」から「共につくる働きがい」へ取組みの舵を切ったこと が非常に重要であったと考えます。どのような組織・職場にも不満はあり、 その解消のために職場環境や労働条件などを改善することは経営の役割で しょう。しかしより良い職場にしていくためには、 「働きがい」を「自分 ニチレイにおいては、地道な実態把握により方向性を転換できたこと、そ 成果が出始めているのだと認識しています。
江渡 康裕
事」としてとらえ、一人ひとりが自分の言動を変えていく必要があります。 してトップの強い覚悟に裏打ちされた継続的な発信や取組みがこれを支え、
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