ビジネスインサイツ62
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〜経験ゼロから「頼れるチーム」へと成長した若者たちの挑戦〜
ビジネス成果に向けて JMAC が支援した 企業事例をご紹介します。
メンバーの育成を通じて 設備管理の体制を強化する
古河電気工業株式会社
1884 年創業の古河電気工業(以下、古河電工)は、電線・非鉄金 属の生産に始まり、今や情報通信、エレクトロニクス、新素材、自 動車部品分野にもビジネスを拡大。優れた開発力によるイノベーショ ンで数々の世界初を実現し、全世界に多種多様な製品群を供給して いる。その供給を支えている設備の安定稼動を維持するには、設備 管理面での人づくり・仕組みづくりが欠かせない。工場での「設備 管理体制の強化」をどう展開してきたのか。人づくりを中心に活動 の軌跡を語ってもらった。
AT・機能樹脂事業部門 AT 製造部 部長
京道 英治 氏
Hideharu Kyodo
三重県亀山市に東京ドーム 10 個分もの広大な敷地を有 する古河電工・三重事業所。1971 年に開設され、現在は 光通信工場、伸銅工場、銅線工場、AT 三重工場、その他 関連会社の工場が稼動している。それらの工場は光ファイ バーケーブル、電線ケーブルの導体となる銅線、自動車の 電装品、半導体用テープなど、数多くの製品群を全世界に 供給しており、 同社の中核工場として位置づけられている。 今回おじゃましたのは、半導体用テープを製造している AT 製造部の AT 三重工場 (AT は Advanced Tape の略) 。 2007 年に稼動を開始した、同事業所内でも新しい工場で ある。同工場で製造している半導体用テープは、パソコン やスマートフォン、デジタル家電などの半導体部品の製造 工程(半導体ウエハ製造時に使われる高機能材料)で使わ
れており、その優れた特性により製造コスト削減、品質向 上に貢献している。
新工場の保全は全員シロウト 「早期戦力化」が急務
AT 三重工場には建設時から「短期間での立上げ」 「環 境変化(需要変動)にも強い体質」という経営課題があげ られており、設備管理の面からは設備の安定化による生産 性向上とコスト削減が必須となったのである。 ところが、 「稼動当初は設備管理人員が確保できず、1 年ほど経ってから設備技術グループが発足し、そこのマネ ジャーとして私が就任しました。 スタッフの 1 名を除いて、
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