ビジネスインサイツ63
- ページ: 17
- 17
次世代のリーダーを育て 「プレミアム品質」を永続する
これからの活動について野田氏は「この活動の持続的成 長を図っていくためには、 『学習する組織』に変えていく ことが必要です。学習してこそ改善ができるというところ を、みんなで共有して働きかけるような組織体になれば、 将来に向けて永遠にサイクルが回っていくのではないかと 思います」と語る。そして、今後の望ましい活動のあり方 について「品質改善の基本は踏襲しながら、時代時代で目 標値も技術・品質レベルもどんどん上がっていくので、そ れを自分たちで学びとりながら、クリアしていくことが大 切だと思っています」と述べる。 「品質改善サイクルや活動自体にドライブをかける品質 保証部門の人は、常に先端を見ている必要があるので、か なりたいへん」 (渡部)ではあるが「そういう意味では、 いつの時代でも『高い目標、高い視座』を持って臨まなく てはいけないし、われわれ自身が『これくらいでいいか』 と思ってはいけないのです」 と野田氏は意気込みを見せる。 今後の展望について野田氏は「これからは事業ごとに伝 道師や社内講師を育成していくことが課題です。今回の研 修でたくさん育成し、その人たちがリーダーシップをとっ てドライブしていけるような形に持っていきたい。近い将 来には、ヤンマーとしての制度、仕組みであるという位置 づけで、人事制度の一環として組み込んで、活動を永続で きればと思っています」と語る。 さらに、JMAC について野田氏は「いろいろなコン サルタントとお付き合いしてきましたが、一言でいうと 約 50 年前の YQM の理念に立ち返り、全社的な品質教 育再体系化へ着手したヤンマー。今日も、全国のどこかで 熱気を帯びた研修が行われている。ヤンマーの「プレミア ム品質」への挑戦は、今、始まったばかりだ。 JMAC は非常に稀有な存在です。コンサルタントに対す るイメージがガラリと変わりました。前向きな議論ができ て実行力もある。成果もしっかり出しながら、親身になっ て柔軟に対応してくれるところもいいですね。すでに出来 上がっているカリキュラムについて相談をしても『こうい うふうにしてみましょうか』と検討してくれて、少しでも ヤンマーにとっていいものをつくろうという思いを感じて います。1 サイクル目の研修後に相談して、2 サイクル目 が始まる前にカリキュラムが見直されていたときは驚きま したし、うれしかったですね。かなり中身の濃い支援を してもらっていますので、とても満足しています。JMAC にはこれからも、同じ目標に向かってサポートを続けて いってもらいたいと思います」と期待を寄せている。
(写真提供 : ヤンマー) ▲研修では毎回白熱した議論が展開される
いきましょう!
しつこく実践して
足元固めを
未来起点での
品質を基軸に
担 当 コ ンサルタントからの一言
品質を “ 改善の旗 ” とする !
顧客からの期待に高いレベルで応え続けるには、ものづくりに関わる全部 門での取組みが求められます。製品・サービス品質、仕事の質などを通し てこそ、 全部門の意識やベクトルを合わせた改善が実行できると考えます。 品質は企業の体質をあらわしますし、持続的に取り組むべきものでもある からです。ヤンマーさんでは、まさに品質を旗印に全社的な改革に着手し 事業成果、顧客貢献、社会貢献、自己成長を遂げていくと期待します。
渡部 訓久
チーフ・コンサルタント
ました。現時点ではまだ静かな波ですが、いずれ大きなうねりとなって、
- ▲TOP