ビジネスインサイツ64
- ページ: 10
- 10
人と組織(チーム)の力を最大化することを目的に JMAC が 支援した企業事例をご紹介します。
“ 人 ” が変われば “ 組織 ” が変わる 人材マネジメント改革で組織力強化を目指す
〜コミュニケーションの充実で、モチベーションが上がる! マネジメントが変わる!〜
人事制度のアップデートで “ 今ある課題 ” に向き合い、解決する
飯野海運は 1899 年(明治 32 年)に創業し、 海運事業、 不動産事業を二本柱とする海運会社として 100 年以上の 歴史を持つ。海運事業では資源 ・ エネルギー輸送に特化し、 ケミカルタンカー事業では中東—極東航路でトップクラ スのシェアを誇る。一方、不動産事業では東京都心部に 6 棟のオフィスビルを所有し、飯野ビルディング内にはイイ ノホールを併設、広尾と南青山ではフォトスタジオを運営 している。 「今回の人材マネジメント改革は、 『人事制度の見直し』 をきっかけに始まりました」と話すのは、改革の推進役と して事務局を担った井上智広氏(人事部 人事課/研修課 課長) だ。 「当時の人事制度は 10 年前につくられたもので、 時代に合わなくなっていました。そこで、新しい人事制度 につくり直すことにしたのですが、これを機に人材マネジ メントを強化して組織を活性化し、 『競争力ある筋肉質な 会社』を目指していこうと考えました」と語る。 そして、 制度改定のポイントは 「新しい評価制度」 と 「人 材育成の体系づくり」にあったといい、 「当時、90 年代中 盤から 2000 年代前半まで断続的に定期採用を控えていた 影響が出始め、これから核となる 30 代後半から 40 代前 半の人材が少なくなっていました。それを人的・質的にカ
バーするためには若手登用を含めた人材育成が重要です が、ほとんどの社員の人事評価が B、B +という平均値に 集中していたため、“ 登用すべき社員をきちんと洗い出せ る ” 評価制度をつくるとともに、教育研修制度を整えるこ とが必要でした」と述べる。 その中で、外部の支援を受けようと外資を含めいくつか のコンサルティング会社に相談したが、話した印象と提案 書の内容で JMAC に決めたのだという。井上氏は 「JMAC は国内コンサルティングファームの草分けだけあって、わ れわれのような古くからある日本企業への理解も深く、そ のうえで行う制度設計や運用定着の支援に非常に長けてい ると感じました。また、提案書の分析が非常に的を射てい て、当社の問題点やそれに対する対策がとてもよく練られ ていたところもよかった」と説明する。 こうして 2013 年 7 月、 飯野海運は JMAC をパートナー として人事制度改革をスタートした。
人事制度に “ 理念 ” を込める すべてはここから始まった
プロジェクトをスタートして最初に手掛けたのは、 「人 事制度の改定」と「人材育成の体系づくり」だ。 既存の『人事制度ハンドブック』の内容をすべて見直す ことを目標に置き、検討を重ねていった。井上氏は「この とき重視したのは、制度の基本的な考え方となる “ 理念 ”
- ▲TOP