ビジネスインサイツ65
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〜医・食・住から工業製品まで幅広く プラスチックスで人と社会を支え続ける〜
ビジネス成果に向けて JMAC が支援した 企業事例をご紹介します。
スピード開発が決め手 プラスチックス・ソリューションで 無限の可能性を追求する
積水化成品工業株式会社
近年、 事業環境変化のスピードは加速し続けている。そのスピー ドに追い付きながら、新しい技術やビジネスを生み出していく 水化成品)は次々と新製品を世の中に投入し、高業績を上げ続 ことは容易ではない。そうした中、積水化成品工業(以下、積 けている。それを支えているのは、2 つの開発推進体制と「お 客様と一緒にビジネスをつくり上げていく」 という開発哲学だっ 代表取締役社長 柏原正人氏の言葉には、技術畑を歩んできた自 ド開発の流儀、グローバル戦略、今後の展望について伺った。 た。 「いいものが売れるのではなく、 売れるものがいいものです」 。 らの経験が刻まれている。今回、 柏原氏に開発への想いやスピー
柏原 正人 氏
代表取締役社長
Masato Kashiwabara
食品トレイから自動車部材まで プラスチックスの可能性を追求する
積水化成品は 1959 年(昭和 34 年)の創業以来、中間 素材メーカーとしてプラスチックスを発泡させる技術で事 業を拡大してきた。現在はその世界トップレベルの発泡技 術を核に、顧客企業の業務改善や社会インフラ整備など、 さまざまなビジネスソリューションに挑戦している。 「積水化成品は生活分野をベースにスタートし、成長し てきました。振り返ると、やはり食に関連する社会インフ ラをずっと支えてきたのではないかと思います」と語るの は代表取締役社長の柏原正人氏だ。積水化成品が国内初の 技術で開発・製造した精肉・鮮魚トレイ用の素材はセルフ
販売普及の一翼を担い、生鮮食品を新鮮・安全に輸送する 鮮度保持容器は食の物流を革新した。こうした発泡プラス チックスの断熱性や軽量性、緩衝性は、建物用断熱材や屋 上緑化工法の資材などにも活かされ、快適な住まいづくり と省エネに貢献している。 生活分野に加え、事業は工業分野へも伸展し、家電・ IT、輸送関連のビジネスでは精密機器や自動車部品の梱包 材はもとより、製品の部材までも開発・提供している。 IT 部材では、 独自技術を駆使して開発した非発泡の「テ クポリマー」がある。液晶画面全体を均一な明るさにする 光拡散機能を持ち、画面を見やすくするキー素材としてテ レビやパソコン、携帯電話などに用途を広げてきた。自動 車部材では、多種多様な発泡プラスチックスが安全性の向
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