ビジネスインサイツ67
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人と組織(チーム)の力を最大化することを目的に JMAC が 支援した企業事例をご紹介します。
技術者の「自覚」と「覚悟」が 組織を変え、未来を変える
〜全員野球で「勝てるチーム」になる〜
製品開発の要は「人」 技術 KI で人材育成を強化する
大日精化工業株式会社は 1931 年(昭和 6 年) 、顔料の 多くを輸入に頼っていた時代に、その国産化を目指して創 業した。以来、 「有機無機合成・顔料処理技術」 「分散・加 工技術」 「樹脂合成技術」の 3 つのコア技術を駆使してさ まざまな製品をつくり出してきた。 今回、取材で訪れたファインポリマー事業部は、ウレタ ン樹脂合成技術と分散加工技術を用いた各種コーティング 剤や接着剤等を供給している。この 6 年は増収増益を続 けており、 業績は順調だ。しかし、 新製品の数が少なくなっ ているという課題を抱えていた。本活動を導入し、主導し てきた佐藤浩正氏 (同事業部 技術統括部 統括部長) は、
改革に踏み切った理由をこう語る。 「新製品をつくり出す のは人ですから、人材育成の強化を図りたいと考えていま した。また、誰が何をしているかを見える化し、個人任せ の『個人商店』から強い技術体制の『百貨店』に変貌した いという想いもありました」 コンサルタントの選定にあたっては数社から提案を受 け、 比較検討した。その過程で、 JMAC の技術 KI セミナー に参加し、技術 KI が課題解決手法として非常に有効であ ると実感したという。 「ファインポリマー事業部は『全員 野球』をモットーにしています。そうした組織風土や組織 課題を考えると、全員参加で力を合わせて取り組む技術 KI の手法は合っているなと感じ、JMAC に支援をお願い しようと決めました」 (佐藤氏) こうして 2015 年 11 月、ファインポリマー事業部は JMAC をパートナーとして、技術 KI への取組みをスター トした。
技術 KI®️ とは
技術 KI(Knowledge Intensive Staff Innovation Plan) は 1990 年代前半に日本能率協会グループが開発したプ ログラムで、組織全体で変革活動に取り組み、組織風
課題の明確化で 「自覚」と「覚悟」を引き出す
技術 KI では、チームで知恵を集め、力を合わせること で仕事の生産性を向上していく。これを日常業務の中で行 うのが特徴で、技術統括部では全員参加で日常業務の効率 化や生産性向上を目指している。 実際の活動について、技術統括部第 1 部 部長の福井 克幸氏は、 「最初にかなりの時間をかけて個人面談をする
(ビジネスの成功) の同時実現を目指す。最大の特徴は、 単なる研修や体験ではなく「日常業務をダイレクトに 変える」ことへの挑戦である。技術 KI は四半世紀以上 社以上、6 万人以上の導入実績があり、欧州・アジアな どグローバルにも展開している。
土の活性化(人・チーム・組織の成長)と生産性向上
にわたって産業界の発展に貢献しており、すでに 200
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