ビジネスインサイツ67
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事そのものなのです。それを今はプロジェクト活動として 行っていますが、そこをいかに浸透させ、本業の中に取り 込んでいけるかが課題です。そして、こういう活動を通じ て一人ひとりのポテンシャルが上がっていってほしいです ね。一人称で『私はこれをやる』となって、互いに『君の その研究いいね』と言い合えるような関係を築き、それが 将来も横でつながっているというのが理想です。そういう ところを JMAC さんにきっちりと高めていただきたいで すし、本業の中にいかに取り込んでいくかを一緒に考えて いけたらいいなと思っています」
若手技術者の自由闊達なコミュニケーションが同社の付加価値開 発の仕組みづくりを後押しする。
粗削りでも自分にしかできない 新価値創造を目指せ
腹巻氏には、 「この活動を、メンバーに選ばれることが 誇りになるような活動にして、 『ようやく自分もこの活動 に声がかかった』と思えるような幹部候補の登竜門にした い」という想いがある。 そして、今後の活動に期待することは 2 つあるとした。 1 つ目は、 「闊達なコミュニケーションを横の軸で広げて いってほしい」というものだ。 「今回のように若手層だけ で同じ目標に向かってコミュニケーションをとるという シーンは、今の業務形態の中ではまずありません。若い人 たちが目的を 1 つにして、いろんなことを考えて論議で きる場は今までなかった。これはやっていけばいくほど線 から面になっていくと思うので、こういう活動でしかでき ないコミュニケーションを活発に行ってほしい」 2 つ目は、 「付加価値開発の仕組みづくり」だ。 「温水機 担 当 コ ンサルタントからの一言
器事業はわれわれの事業の中心であると同時に、かなりコ モディティ化(汎用品化)しています。今後は、差別化で きる新商品を毎年ではなくともせめて 3 年か 4 年に 1 回 ぐらいは出せるような『付加価値開発の仕組みづくり』を していきたいと考えています。とくにメンバーが組織内で 上に行けば行くほど、これはかなり現実味を帯びていきま す。ですから、発想が豊かな 30 代のころに、粗くてもい いから付加価値開発につながる発想をこの活動を通して生 んでもらいたい。そして、JMAC さんにはぜひ、私たちに は見えないキラリと光る個性を引き出してほしいですね」 「お風呂は人を幸せにする」――この想いを胸に、ノー リツの若き技術者たちは、今日も新たな価値創造を目指し て走り続ける。
前向きに 失敗を恐れず 行動しましょう
想像力とクイックアクションが RD の創造性を高めるポイント
ノーリツ様に限らず、企業研究所には真面目で優秀な人材が多くいらっ 仮説を有識者にぶつけるのは時期尚早」として、せっかくの技術アイデア を自ら取り下げてしまうケースも散見します。確かに技術としてはまだ未 しゃいますが、その一方で、優秀であるがゆえに、 「ジャストアイデアの
高橋 儀光
チーフ・コンサルタント
成熟であっても、 「限定的な用途でもいいから使ってみたい」という潜在 自らのプライドの殻を破り、 「バカにされるかもしれないが、仮説をぶつ
的なシーン・お客様は存在します。そこに対して前向きな想像力を働かせ、 けてみよう」という行動を素早く起こせたときに事業成果を出せるのです。
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