ビジネスインサイツ67
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はないので、今まで自分たちでやってきた ことを継続できるような形を早くつくって いかなければならないと思っています」と 語る。 工場長の田畑氏は、 「やはり弊社は装置 産業ですから、まず設備が第一です。安 全、生産性、品質管理、環境保全といった 工場に求められる基本的なことを検討する 中で、装置の詳細な設計までは必要ないに しろ、 『装置の構成はこうあるべきだ』と
田畑 洋氏(執行役員 京都工場長) 泉 司氏(執行役員 京都工場技師長)
いう考え方の整理くらいは自社でできるようにしていかな ければなりません。弊社の工場には保守的なところがある ので、そういうところを打破して、新しいものに取り組ん でいく文化を根付かせていかなければいけないと思ってい ます」と述べた。
適所で人事異動を行い、刺激を与えながら組織づくりをし ていく予定です」と述べる。 また、 今年から新たにスタートした中期経営計画のもと、 「この 3 年間でさらなる経営基盤の強化を図っていきたい」 とする。その中で、原料を仕入れてモノをつくって売ると いうビジネスの部分については、 「全体最適につながる戦 略をつくり上げて、粛々と進めていく」考えだ。そして、 工場での取組みについてはこう語った。 「当社が行ってい るコスト・設備・品質への取組みの中核にこのプロジェク トを位置づけています。ここから出てくるコストダウンの 効果もさることながら、プロジェクトを進めることによっ て、人と人との関係がうまくいくようになったり、組織力 が上がったりして、それが経営基盤の強化につながってい くことを期待しています」 コストダウンから体質強化へ——新たなステージを目 指し、SEC カーボンの挑戦はこれからも加速し続ける。 「自分ごと」
経営基盤強化の要は 「人」 プロジェクトを核に飛躍する
中島氏は、今後の最大のテーマは「設備投資」と「人と 組織づくり」の2つであるとする。竣工から 44 年経った 京都工場の設備は老朽化しているため、向こう 2、3 年で 生産能力増強に向けた設備投資を積極的に進めていく考え だ。人と組織づくりに関しては、 「今後は、自ら課題を抽 出し、それに自主的に取り組んでいける人材を育成してい きたいと考えています。そして、彼らがこうしたいと提案 してくれたことに対しては、できる限り応えていきたいで すね。また、管理職を含め、現場で中心になって引っ張っ てくれる人をもっと育てていきたいと思っています。適材 担 当 コ ンサルタントからの一言
いきましょう
より広げて
マインドを
目的の理解で主体性を生み出し成果で高める
プロジェクト活動がうまく進むためのポイントの 1 つにメンバーの主体性があ ります。主体性を生み出しかつ高めるためには①目的の理解、②成果の実感の ダーを中心に本活動の目的を発信・浸透を粘り強く進めていただきました。そ の後、少しずつ「②成果の実感」が出る中で活動が加速度的に進むようになり 2 つが必要です。 「①目的の理解」 では SEC カーボン様社内でもプロジェクトリー
吉川 太清
コンサルタント
ました。まさに「他人ごと」から「自分ごと」へのシフトです。現在、その主 体性はキーとなるメンバーから広がりを見せています。より多くの社員に広が り、最終的には企業風土・文化として定着していくことを期待しています。
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