ビジネスインサイツ69
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- 検査・包装フロアは床が 緑色の準清潔作業区域。
止める権限
もオペレーターがラインを止めること
「一 「 を許可している。 (旦) (まる) 」止 」
灘魚崎工場では上長の許可を得なくて
い切って止めることは、不良をなくす
で「 正(しい) 」の字になるように、思
そして︑洗い出した個所すべての
管理基準︑点検調整方法を全員で共
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有する﹁ 対策の見える化 ﹂を実施︒
若手オペレーターも︑シュリンカー
ための最善策だという
の管理︑点検︑調整がベテランと同
じレベルでできるようになった︒
で放置して これまで﹁ 仕方ない ﹂
いたことが︑この﹁ 見える化 ﹂ を行
ったことで︑溶断刃の業者と話し合
いをすることができ︑温度ムラの出 トした現在の灘魚崎工場は︑ ﹁ 一般 作業区域 ﹂ ﹁ 準清潔作業区域 ﹂ ﹁清
C o n s u l t i n g C a s e 2 / HAKUTSURU
の割合でできてしまうフィルムロス という︒
ない機械に改善することがかなっ
は﹁ 仕方のないこと ﹂ と諦めていた
た︒これはパックラインチームにと
潔作業区域 ﹂とに分け︑床の色を変 えてひと目でわかるように区分して いる︒かつての ﹁ 土足で作業 ﹂ など想 像もできない︑ホコリひとつ入れな いレベルの徹底した清潔管理が行わ れている︒そのおかげで︑2018 年の1年間で内容物に関してのトラ ブルは5000万本中︑ゼロ︒残さ れた課題は︑包装だ︒
って︑大きな前進だ︒
今回︑ JMACの担当大塚寛弘は︑
﹁ 私たちだけでは︑このようにステ
このシュリンクチームの取り組みを ンサルティング提案を行った︒
ップを踏んで︑1つずつ潰しながら
同工場の改善モデルとするべく︑コ
原因を特定するのは難しかったと思
います︒今年1月にようやく機械を
まず︑なぜ穴が開くのか︑フィル
改善したので︑これからかなりいい
ムの溶断面を拡大して見る﹁ 問題の
改善報告ができるはずです ﹂と話す
見える化 ﹂だ︒貼り付け方が悪いの
のは︑TPMの取り組み全般を担当
か︑ あるいはシワができているのか︒
する柴田航さん︒オペレーターの意
実際に見てみると︑ ﹁ 溶断刃の温度
識もスキルも上がってきたと実感し
フ ィルム包 装にでき る 小さ な 穴の原 因は 何か
﹁この小さな穴が不良品です ﹂と紙 パックを見せてくれたのが︑パック ライングループ・シュリンク改善の チームリーダー︑宮川奈那さん︒検 査機にも引っ掛からないのだとい う︒しかし︑品質保証部で﹁ 良品基 準を満たさない﹂ と判定される以上︑ 出荷はできない︒これまで︑一定数
ムラ﹂ が原因なのがわかった︒ 次に不良に関連する 個所をすべて洗い出 し︑穴につながる原因 になっているかどうか を一つずつ調べる﹁ 原 因の見える化 ﹂を行っ た︒マトリックスの図 をつくり︑原因をマッ チングしていってもら った︒
ているそうだ︒
ら知恵も出す工場へ 」 。生産事故を減
らす、利益を上げるなど、個々の知恵
工場のスローガンは「 汗を出す工場か
知恵も出す工場
が集まれば、策は必ず出てくる
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