ビジネスインサイツ69
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100億本突破
全世界で生産しています︒ 年度は
ようやく︑念願の販売本数100億
創業当時のファスナー製造は手作業 でした︒YKKでは1950年ごろか ら機械化を始めると︑その後︑機械の 自社開発にも取り組み1980年ごろ
す︒日本の技術力 を投入した機械を 各国の工場に装備 することで世界同一品質で製造し︑お 客さまに商品を提供できるようになり ま す︒ ﹁ よ り 良 い も の を︑ よ り 安 く︑ より速く ﹂これがファスニング事業の スローガンですが︑実現のために工機 技術本部が不可欠なのです︒
本に届きました︒第1次の中期経営
計画を始めた 年度の販売本数は約
アパレル業界の 劇的変化
には自社開発の機械をすべての工程に 導入︒最新の機械設計を自社内︵ 工機 技術本部 ︶でできることが︑中国やア ジアのファスナー供給会社と競争して ファストファッションの台頭により アパレル市場は大きく変わりました︒ ファッションの短サイクル化が進み︑ 多品種・短納期対応が求められていま す︒顧客をピラミッド型に分類すると︑ 頂点がバリューコンシャスゾーン︒高 級ブランドや︑機能重視のスポーツア パレルなどのお客さまです︒次がスタ ンダードゾーン︒もっとも顧客層の多 い量販店︑ファストファッションやE C︒そしてBOPが近年ターゲットに しているインドなど新興国の内需市場︒ これは新たなターゲットで︑材料や製 法から見直してこれまでとまったく違 う商品を開発して販売を開始しました︒ この巨大なアパレル市場のど真ん中︑ スタンダードとBOPという︑最大ボ リュームゾーンに︑私たちは ﹁より良い ものを︑より安く︑より速く ﹂の考え 方で挑戦していきます︒ ファスナーには価格はもちろん少量・ いく上での最大の強みになっていま
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億本︒しかし︑そこから販売数量
が伸び悩みました︒そこで﹁もう一
度︑ボリュームゾーンであるスタン
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ダードに挑戦しよう ﹂と 〜 年度
の第4次中計で100億本の販売目
標を定めたのです︒ ﹁より多くのお
客さまによい品質のYKKのファス
ナーを使っていただき社会に貢献し
たい ﹂という創業思想に戻ろうとい
「 最大需要市場」 を
スタンダードと呼ぶ
うことです︒
社内では︑造語ですが﹁ 二兎を追
わねば一兎も得ず ﹂ と言っています︒
最大の需要ゾーン。 ここを標準=スタンダードとし これまで 「 価格重視市場 」 と位置づけていた
通常のマーケティングセオリーには
最新技 術、 企業精神を根幹に、 挑 戦する
反するかもしれませんが︑どのマー
ケットゾーンも獲得せよ︑という意
味です︒今中期最終の 年度に掲げ
る目標は128億本︒ 高い目標でも︑
実現を見据えています︒
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事業の心臓部が 工機技術本部の理由
わが社では1年間に300万㎞以
上︑地球約 周分のファスナーを︑
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