ビジネスインサイツ72
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- Mon oz u ku r i
ターの立ち上げにも尽力し︑ ﹁ 学ぶ ことは無限にある︒それだけ変われ る チ ャ ン ス ﹂と 教 育 の 重 要 性 に つ い て も 語 っ て い る︵ M-Bridge 月号 ︶ ︒
るとも言えます︒人材 教育の観点からしても
り、教える側の成長も期待さ
現場経験者の先輩が講師にな
れる。サイクルを回し、全員
講師は 誰?
K E Y WO RD 2
TPM は 非 常 に い い
ツールだと思います ﹂ 現在︑研修メニュー は1 2 1 に ま で 増 え た︒TPM関連だけで はない︒たとえば﹁ 原 因究明のための合理的 思考方法 ﹂ ﹁ 生産現場
のスキルを上げる。
実践
づくりは人づくり ﹂というメッセー ジが掲げられている︒これも鳥井信 吾副会長の直筆の書だ︒生産工場に おいて︑人づくりは不可欠であると いうサントリーの経営哲学である︒
現場では滅多に体験できない不具合など経験し、対応能力を身につける。右は組み立て工程などを学ぶ研修
のエクセル ︵ 業務効率化 ︶ ﹂ ﹁ものづ
ルも高い研修の講師陣はどうしてい
人 事 制 度 と 紐づいた スキルマネ ジメント
センターでの研修は︑TPM の 内容とかなりリンクした内容になっ ている︒ ﹁たとえば︑ TPMが導入されると︑ 設備を見る目が能動的になってきま す︒するともっと知りたいことや︑ 工夫したいことも出てくる︒設備保 全はもちろん︑コスト改善手法もそ うですし︑指標に関する研修も入っ てきます︒これらの研修を行うこと で︑全員が同じレベルまで︑早く到 達するのです︒オペレーションを行 いながら品質や生産性を上げていく には︑一定の研修を揃えたほうが︑ 全員が同じようにスキルが上がって いきます︒そういう意味では︑教育 の目的の一つは︑TPM 推進のた
くりマネジメント実践 ﹂など多岐に
るのだろうか︒
わたり︑きめ細かなコースが用意さ
﹁センターのメンバーが講師を行う
れている︒特徴的なのは︑実施され るという点だ︒
のは当たり前ですが︑工場メンバー
る研修は︑人事考課と結びついてい
で研修を受けた人に何年かあとにあ
S U N TO RY
えて講師を依頼して︑後輩たちに教
﹁ 当社では︑人事階級ごとに遂行す
えてもらっています︒こうすること
べきスキルが定められています︒た
でメンバーは ﹃ 研修で教わる ﹄ ↓ ﹃現
﹃ T1ド とえば入社 年目くらいで
場で実践 ﹄ ↓﹃ 研修講師となり自分
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ライブスキル研修 ﹄があり︑品質管
が教える ﹄という つのサイクルを
理スキルは必須になり︑ベテランの
回してスキルを確実に身に付けま
課長クラスになると ﹃ T5ドライブ
す︒さらに自分の言葉で教えること
スキル研修 ﹄があり︑マネジメント
で︑自らの考えや経験をおりまぜた
スキルや専門性も問われます︒それ
製造現場に則した講義を行うことが
ぞれの階級にミッションがあり︑ス
できます︒また教える︑育てるとい
キルが昇格の基準となっています︒
う大切さも実感させる︒このサイク
また︑TPM が求める人材像とい 度の中に盛り込まれています ﹂
ルが工場で人が育ちTPM もきち
うものがありますが︑それも資格制
んと遂行されるという現場力につな
がるのです ﹂
研修メニューは︑TPM に関す
ちなみに︑ サントリーの各工場は︑
る項目と資格体系を掛け合わせた
1994 年からほぼ毎年︑TPM TPM を使って人づくりをしてい
め と も 言 え ま す ね︒ 逆 も あ り︑ 〝 神業的なマトリックス〟になって
に関する賞を受賞するという快挙を
いる︒では︑これだけ完成度もレベ
成し遂げている︒
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教わって
﹁もの センターのエントランスには
教える
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