ビジネスインサイツ75
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- 今も続けているマネジメント
た空気清浄機や電気暖房機、温水洗
の水事業の本拠地に乗り込みました。
なり、部下十数名を連れ、九州松下
年間、家電、水事業に在籍
私は
していましたが、ある日突然、売り
事業もマネジメントも
シンプル化に徹する
浄便座、
浄水器などは松下電器産業、
松下電工、松下精工、九州松下⋮⋮
と、社内競合を行っていたのです。
つまり、敵は他社ではなく、松下の
中にあったということです。
億 の、 ま っ た く 未 知
を回
が投入されたわけです。前ページの
うにしているやつ、ということで私
業と渡り合える人材。かつ今、暇そ
らの事業を熟知していて、複数の事
誰がクロージングをするのか。これ
の再編作業 ﹂が始まりました。では
あるいは赤字。会社にとって最大の
りましたが、住建事業は常に低収益
当時、松下電工は照明と住建とい
う、売り上げが巨大な 大事業があ
です。
松下電工のハウジング︵ 住建 ︶事業
の事業のトップを任命されました。
しかない、まったくの門外漢である
ない中で、なぜか小規模な事業経験
い別の人材を当てました。
若くて優秀、なおかつ生え抜きでな
注意して取り組んだ結果、 年間で
そこを注意しなさい ﹂と言われまし
し、構造改革に長けていないので、
に、前社長に﹁ 北野君は家電の企画
私にお鉢が回ってきたのです。
マネジメントの方法も実にシンプ
ルです。上の図にあるように、直近
約
が
加えてその子会社である製造会社も
業部、内装建材系で一つの事業部、
態。そこで私は、水回りで一つの事
会社と工場が紐づけられている状
ていました。さらに、それぞれに子
だけの業務に追われる状態で、それ
当時の状態は昨日までのツケを返す
通課題とします。ハウジング事業の
将来に向けて今仕込むべきことを共
と戦略を落とし込みました。
とくに、
課題 ﹂
。この 象限にすべての課題
﹁ 筋肉質化の課題 ﹂と﹁ 成長戦略の
再編されることになりました。市場
カンパニー制に移行し、照明事業が
の上場が廃止され、法人が解消し、
﹁ 水 ﹂と﹁ 油 ﹂
。このころ、松下電工
し た が、決 し て 混 ざ る こ と の な い
当時、
次はライティング事業です。
松下電工の 大事業は照明と住建で
は急激な
に 着 手 し ま し た。 ま た
を断ち切る必要がありました。
実は、
事業環境は一変していました。しか
化 が 進 ん で お り、
ま っ た く 回 っ て い な か っ た た め、
ハウジングのトップになったとき
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L
E
D
2
工側が引き受けた水事業のトップに
億 の 利 益 改 善 が。 こ の マ
4
一つにまとめるという、シンプル化
2
0
0
きっちりと言語を統一して共通のマ
4
+ が にはならず、 のままとい
う結果に。非常に非効率な戦いをし
入ってみると、生い立ちの異なる
つの事業部︵キッチン、バス、洗
の目標を達成するための﹁ 筋肉質化
ネジメント手法は、現在の会社でも
プ、 通りのマネジメントが並列し
7
P
D
C
A
1
成長戦略課題・ハリ
7
た。結果的に、指摘されたところを
ていたということです。そして、電
面・トイレ、フローリング、内装建
取り入れています。
松下電工・入社
の課題 ﹂と﹁ 成長戦略の課題 ﹂
。そ
2
れから将来に向けて今仕込むべき
いました。ほとんどの統合事業は
表⑥⑦にあたる時期です。
プライム ライフ テクノロジーズ
ネ ジ メ ン ト を 行 い、
最後だけは
自分で線を加える
課題事業でした。エース級の人材を
パナソニック・LS 社(旧松下電工) 社長
屋として今まで面白いことをやって
成果・経験
きた。しかしマネジメントが下手だ
ただし……
新たな線を歩む過程では、
自ら線を引いて、進むべき
道を切り拓いてきた。
すという極めて当たり前のことも実
上げ
この間、
自分の意思で
線を加えたことは
一度もない
P
D
C
A
施。さらに、各事業のトップには、
スタートは自分の意思
次々と社長に据えても収益が上がら
人生はあみだくじみたいなもの
リビングライフ事業部の事業部長
のときは、半年かけて事業移管を行
その後、松下電工が松下電器産業
の子会社になったため、
﹁ 重複事業
30
4
0
0
0
具、雨どい、屋根・壁 ︶に 人のトッ
1
この4象限の中で、とくに「 将来に向けて、今何をす
るべきか」ということを共通課題として認識。
「 明日
のために今すること」がいちばんの本質。
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1
筋肉質化課題・メリ
直近の目標を達成するための 将来に向けて今仕込むべき
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Vol.75
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