ビジネスインサイツ77号
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- Pokkasapporo
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いう好循環になっている気がしてい
る。あれもこれももっとやりたいと
自らの力で実現できると自信にな
ようでした。どうやってありたい姿
経営陣の強い意志が伝わってくる
プロジェクトで、
予算は億単位規模。
密接に絡み合い経営目線が必要な
はリスクもある。会社の事業戦略と
ムアップであるべき姿に近づけるの
で、目 先 の 困 り ご と や 現 場 目
と、岡部さんも次のように続けた。
た気がします ﹂と多賀谷さんが言う
たし、
現場のみんなの眼差しも変わっ
もっと真剣に考えるようになりまし
については具体的なイメージや本気
業 ﹂との関連について、とくに目標
や中期経営計画と現場の﹁ 日々の作
性を誤ることがないよう、会社方針
だ。 そ こ で
線から抜け出せないことがあるから
を実現するか、私自身それまでより
﹁ 近藤さんが群馬工場にいたときに
度などを本音ベースで教えてほしい
ます ﹂
︵ 岡部さん ︶
実現できなかったことを、次世代に
と、
プロジェクトマネジャー
の島崎は方向
学習、
デジタルを用いて情報共有、
成長への基盤づくりが進むなかで、
託そうと考えているというのは感じ
ダー西井直之さんに伝えた。
アリンググループのグループリー
本部生産技術部エンジニ
予算を聞いたとき、頭で考えていた
﹁ここまで見せていいのか、伝えて
持 つ と 同 時 に、会 社 の 本 気 度 も 伝
最初に本来やりたいこと、本来の目
て丸裸になるまでさらけ出しました。
いいのかと思うところまで思い切っ
実装
• RFP作成
• ベンダー選定
• ツール選定
• 実行詳細計画作成
• PoC
• 実装
• トレーニング
• 効果検証
• To-Be業務詳細設計
• 業務要件定義
• システム要件定義
• 費用対効果の再検証
予算規模で伝わった
会社の本気度
多賀谷さん、岡部さんの気持ちを大
取っていました。ただ、億単位とい
で
り言葉にしたりするだけじゃなく、
き く 変 え る 転 機 が あ っ た。
プロジェクトの年間予算が数百、数
うこれまで扱ったことがない規模の
たときのことだ。
ボトムアップで実践していく決意を
わってきました ﹂
︵ 岡部さん ︶
的を深堀りできていたから、目指す
ただ現場のやる気だけでは、ボト
見て覚えてきた知恵やノウハウをデジタルを用いて共有
ベンダー選定
ツール選定
• 現状分析
• 解決すべき課題の設定
• 目指す姿の検討
• 実現の方向性検討
• デジタル化コンセプト
• 効果検証
• ロードマップ作成
千万円規模ではなく億単位だと聞い
﹁ 群馬工場のメンバーを中心にした
約 200 人の従業員が働くポッカサッポロフード&ビバレッジ群馬工場
基本設計
企画
工場改革推進は、現場の方々が時間をどれだけ投入してく
れるかが最初のハードルになります。そのため、時間を投
入する価値のある取り組みであることを、共通の認識とし
て持つことが重要です。時間を投じた以上、成果を出した
い、出さないといけないと火がつきます。そこに至る方法
は、それぞれの現場のカルチャーが如実に表れるため、画
一的な正解はないように思います。DX への取り組みは先
進化しても改善の原点は変わりません。現場に火をつける
ものは何かを把握することが準備となります。
ところに向けてブレずにやっていけ
ているのだと思います ﹂
︵ 西井さん ︶
今回の変革を強く意識した群馬
で、
支援の範
工場の
囲は第 フェーズ︵ 図参照 ︶のみ。
﹁デジタルを意識した製造拠点改善
のアクションスタートは切れた ﹂と
の 島 崎 は 見 て い る。生 産
プ
拠点がひとつの工場のように振る舞
い、 あ る べ き 姿 を 目 指 す
ロジェクトの取り組みは、これから
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トランスフォーメーションに向けて
本格化する。
記事内容に関しては、取材時
(2024 年 2 月)のものです。
Business Insights Vol.77
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JMACが支援した範囲
シニア・コンサルタント
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6カ月間で推進したプロジェクトの概要
島崎 里史(しまざき さとし)
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