ビジネスインサイツ JMAC40周年記念特別号
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- 品質自体を︑すべてのお客さまに 提供する ﹂という ラストワンマ イルのヤマト品質 を維持できな くなるのではないか︑という懸念 も あ り ま し た︒創業 者 の小 倉 昌 男は﹁ 最高のサービスを適正な価 格で提供する︒あまねくそれを最 高のサービスとする ﹂という考え 方で︑それが企業のDNA でも ありましたから︒しかし︑一方で 時代の変化とともにお客さまの ニーズも変化しています︒私ども が最高のサービスだと思って提供 していたものが︑一部のお客さま
2019 年 9月、ジョージア工科大学と覚書を締結
す︒あるいはシェアリングという
も︑そこにいかに新しい仲間を入
考え方で︑他の事業者に委託する
れるか︑それによる相乗効果でい
のもよしとする︒むしろ︑そちら
かに成長できるかという挑戦を︑
のほうがいいというお客さまと︑
日本の企業︑次世代の経営者たち
従来型のヤマトのサービスレベル
が柔軟にできるようになることを
を求めるお客さまと︑両方に対し
望んでいます︒
て私どもは最適なサービスを提供
する︒つまり︑効率を求めるもの
はやり方を変え︑従来型のサービ
スはもっと進化させる︒ここのセ は切り替えたのです︒
グメントを分ける戦略に︑私ども
次世代の経営者へ
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にとっては過剰なサービスになっ て い る か も し れ な い︒ あ る い は ﹁ 何度も再配達で来てもらうのは れるお客さまもいらっしゃるかも しれない︒これは果たして最高の サービスでしょうか︒やはり︑お 客さまのニーズに対して︑適切な サ ー ビ ス を 行 う こ と が 重 要 で︑ プッシュ型になっているサービス ではなく︑そこをプル型に変えま しょう︑と舵を切りました︒ラス トワンマイルの部分はロッカーや コンビニ受け取りも可能な時代で
つのキーワードをお伝えしま
す︒ ﹁ 挑戦力 ﹂ ﹁ 決断力 ﹂ ﹁ 危機
対応力 ﹂ そして ﹁ 発信力 ﹂ です︒
申し訳ない ﹂という気持ちを抱か なかでも挑戦力は大事にしてほ
しい︒今のように大きな変革期に
は︑価値観が変わり︑社会構造が
は ﹁ 挑戦をする ﹂ ということです︒
それも︑従来型の挑戦ではありま
せん︒自前にこだわるとスピード
ランスフォーメーション︶戦略を
行うにも︑新しく事業展開するに
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Business Insights
︵デジタルト 感が落ちます︒DX
一般社団法人ヤマト グループ総合研究所
するとき︑経営者に求められるの
「物流の、社会の可能性を拓く」 とい う理念のもと 2016 年 4 月に設立。ヤ マトグループの既存事業や枠組みを 超えた取り組みを行う。主な事業内 容は、政治・経済・産業等の領域横 断的な調査分析や新たなソリューシ ョンの研究開発。グローバルリーダ ー等の人材育成、ヤマトグループの 歴史的史資料の収集・保管など。
変わります︒世の中が大きく変化
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