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第8回 事業化計画の検討 〜NFS変換と技術ポートフォリオ〜

 今回は事業化計画を検討する際に有効となる手法を紹介します。

1.NFS変換

 この手法はJMACが20年以上使っているものです。顧客ニーズから技術課題を抽出する基本手法として有効です。

 顧客ニーズは仮想カタログ、顧客プロセス分析などから仮説を出します。性能値は数値で表現し、おおよその開発スペックを決めます。

 適応技術については技術ライフサイクルから考えて、どの技術がふさわしいかを選ぶのも1つの重要な要素になります。ハイブリッドの技術も70年代の論文では100近くありました。その中で今の方式が結果として選定されています。さらに適応技術に対する要素(構成)技術の完成度も同時に考慮する必要があります。また技術は対象となる製品・商品に向き不向きもあります。これも技術と市場の適用から考慮しなくてはいけません。

 今日の技術変遷を見ていますとデジタル化技術にアナログ要素を入れて差別化するのも1つのポイントとなります。

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2.技術ポートフォリオ

 この手法もJMACで20年以上使われている基本手法です。横軸に技術の重要度(その事業の商品化に必要な度合)を、縦軸に技術水準(競合と比較OR絶対性能値、例として燃費など)を設定して図化していく手法です。

 下図の事例は2020年までに伸ばしたい要素技術は何かを表しています。この図ではとくにIP技術とカラー通信技術を伸ばしたいと考えています。このチャートは、NSF分析から必要な技術課題が抽出されていることが前提条件になります。また目的としては、どの要素技術に重点的に開発リソースを置いたらいいかの戦略的な意志も表しています。

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 実際のコンサルテイングの場面では、NSF分析が体系的になされず、要素技術が漏れてしまったり、計画・管理されなかったりする状態がしばしば出てきます。結果として事業化・商品化の遅れにつながることに遭遇します。NSF手法はシンプルですが、きちんとできるようになるには訓練が必要と常に感じています。

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