【015生産管理の特徴】 予測が当たらないから仕方ないとあきらめるべからず
- 生産管理のべからず集
予測が外れて、"生産能力が足りない"、"過剰だ"という問題は、永遠に避けて通れないが、生産期間を極限まで短縮し、予測ではなく受注で生産することの追求が重要である。
ねらい:欠品・過剰在庫
キーワード:需要予測、リードタイム
予測どおりつくっても当らない
見込み・継続生産の生産管理の最大の課題は、"予測どおりつくっても当らない"、"過剰在庫と欠品の繰返し"である。「営業の予測が正しかったら、こんなことにはならないのに!」という製造側の言い分に対し、「今売れる物をつくらないで、なぜ今すぐ要らない物をつくるんだ!」との営業側からの反論が、繰り返されて来た。
生産期間を極限まで短縮したとしても、"予測"が必要ないということではない。「生産能力の準備」、「原材料の確保」、「新製品の開発と生涯損益管理」などの 中・長期的対応を必要とする計画は当然、予測に基づいて立てることになる。
需要予測向上には、情報の質がポイント
自然現象の予測ではないので、"予測から目標を設定"し、それを実現させる施策と努力も大切だ。予測は「当たる、当たらない」もあるが、予測を目標に変え「実現させる」努力も重要である。
需要予測の向上には、情報源そのものの精度向上と計画方法の最適化が重要である。
情報源は、「情報の種類」「情報入手源」「情報入手のタイミング」に分けられる。情報の種類は、過去の販売実績、当月の販売予想、クライアントの生産計画、これら情報のメッシュ(製品群別、製品コード別、販売拠点別など)。情報の入手源は、サプライチェーン上のどこからの情報か(クライアントの購買部門、計画部門、販売部門、エンドユーザー消費実績、POSデータなど)、入手元のキーマン(担当者、責任者、統括者など)。入手タイミングは、顧客の計画タイミングと自社の計画タイミングの差異。こうした情報一つひとつの妥当性を検証することで予測精度は向上する。
計画方法の最適化については、3ヶ月先より1ヵ月先の予測の方が明らかに精度は向上する。供給側のリードタイムが制約になるが、裏を返せば、供給リードタイム短縮が、予測精度向上につながる。また計画サイクルを月次、旬次、週次と短縮できれば、アクセルブレーキが高性能化し、安全在庫が削減可能となる。
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