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【022生産システム】 すべて自前で生産しようとするべからず

  • 生産管理のべからず集

何を内作し、何を外作するかは、これからの製造戦略に係る重要な課題である。そのために、企業理念や企業の存在意義から考えて、内外作区分を判断するべきである。

ねらい:コスト
キーワード:内外作、製造戦略

なんでも自前でつくれることが良いことではない

 製品を構成する部品は、何千、何万にも及ぶ。図面を見て加工工程に分解するには、製造に精通している製造技術者、生産技術者が必要である。しかし、当然のことだが、すべてに精通した技術者など期待できない。また、すべての部品を自社でやる必要もない。
 何千、何万の部品、製品を管理するなど、考えただけで大変さが分かる。計画性のない、やみくもな製造戦略は、かえって企業の競争力を低下させかねない。

こだわるべき技術は内作、知恵と技術を買うものは外作

 何を社内でやるべきかの技術力優位の戦略を明確にし、内外作区分を決定するべきである。
 事業を継続し拡大するのに必要な、"こだわるべき技術・技能"を強固なものにする製造戦略が、内外作決定に求められている。肝心な技術力を他の企業に依存して、どうして競争力優位の生産構造に革新できるであろうか。

 内外作を判断する基本的な決定基準として、以下に5つ挙げる。

①品質:品質の優劣によって内外作を決定する
②コスト競争力:内作と外注のコスト比較を行い、有効な方を採用する(この際、外注管理にかかるコストも必ず含めることが重要)
③数量・生産能力:数量はコストと関連があり、一定数量を超えた場合、内作切替するなどの方法がある
④納期:過去の納入実績などをもとに検討する
⑤技術力:特殊技術、専門技術を必要とするか、基盤技術育成のために内作にとどめておくかなどの観点から検討する

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