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【035見込み生産:生産計画】 金額だけの販売計画を立てるべからず

  • 生産管理のべからず集

月次計画の基となる販売計画は重要な役割を果たすが、正確な販売計画を作成することは非常に難しい。

ねらい:欠品・過剰在庫
キーワード:計画精度、販売予算

販売計画は意図的であってはいけない

 生産計画のベースとなる販売計画を大きく狂わせる要因として「販売予算」がある。営業マンが正しく予測を立てたとしても、大きく販売予算を下回るような販売計画は採用されないのが普通である。
 同様に、売れないのがわかっているのに、営業マン一人ひとりの個人販売目標を積み上げた結果、会社全体としては工場の生産能力の2倍となることも実際に起きている。

販売計画の良し悪しが顧客満足と成績を決めることがある

 月次計画は、通常、毎月向こう3ヵ月をローリングで計画していくが、前月までの販売・生産実績と受注状況、販売予測を積上げて、販売計画、在庫計画、生産計画、部品所要量・発注量計算と手配、生産能力対策と順次展開される。
 毎月ローリングで向こう3ヵ月を計画する理由は、販売計画と販売実績が合わない、そして振れるからである。
 月次計画がまずいと、欠品(販売機会損失)と過剰在庫の両方を発生させる。売れるモノがなくて要らないモノをつくる結果、欠品を起こしてお客様に迷惑をかけると同時に、不要な仕掛り・在庫を抱えることになる。
 月次計画の精度を上げるには、日々お客様の動向をきめ細かく把握し、素早く計画に反映することが必要であり、いかに正しい情報を後工程(計画)に反映させるかが大切である。
 月次計画の重要な役割の1つは、月次損益の予想と予実算管理である。年度計画で各月の予算と累計を決めているので、その予算に対する実績に、月次計画の予想3ヵ月分を上乗せして予算と対比させ、予算の達成度合いを評価する。そして、予算との差異について対策を検討し、月次計画に対策を織り込むことが必要になってくる。これも計画が適正に作成されない要因の1つである。

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