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【036見込み生産:生産計画】 1回ですべての計画を立てようとするべからず

  • 生産管理のべからず集

先の予測は当たらないが、部材の手配や準備は事前に必要──このような前提のもとに、段階的に計画が行われる。それぞれの計画には個々の役割がある。

ねらい:コスト
キーワード:段階的計画、計画対象期間

期間を無視した細かさを求めてはいけない

 3年後の新製品の製造に対し、作業日ごとの品番と数量を細かく決めても意味はない。
 モノづくりには時間(期間)がかかるが、計画ではモノをつくるための準備期間(工場建屋建設や設備導入、人員採用・訓練、部品調達など)を含めた期間をカバーする必要がある。
 準備する内容によって、計画の区分とその役割は違う。

見込み生産型企業の計画の区分と役割の明確が必要

 見込み・継続生産型の企業の計画は期間計画である。日本では、年度決算・年度計画、そして月次決算・月次計画の習慣が強いので、販売計画・生産計画も当然、年度・月次が中心となっている。
 一般的に、期間計画は、①中長期計画、②年度計画、③月次計画、④旬あるいは週次(週間)計画、⑤日次(日々)計画の5つに区分される。以下にそれぞれの役割を示す。

①中長期計画の役割
 5~10年の企業の将来像を描き、その実現のための戦略を示すもの。計画の粗さは製品の大分類(品種)レベルで、新製品開発、販売量と金額、生産量と生産能力の検討を行い、生産能力の中身の工場立地・敷地、工場建屋、生産設備、人員計画などを検討。

②年度計画の役割
 製品大分類レベルで新製品の貢献を含む販売量と金額、生産量と生産能力の検討を行い、生産能力準備の具体的な施策について計画し予算化。個々の建屋建設・改修、設備導入・改造、人員採用・訓練などは、それぞれの準備期間に応じて詳細検討と手配。

③月次計画の役割
 生産平準化と部品生産・調達の円滑化。

④週次計画の役割
 実需の動向と平準化計画に従って週間組立計画(製品別)を立て、その組立に必要な部品・原材料を発注。

⑤日次計画の役割
 毎日の注文で3日目ないし5日目の組立計画(製品別)を確定し、部品の納入、組立、製品配送を指示。

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