【065個別受注生産:進捗管理】 計画ばかりに時間を取られるべからず
- 生産管理のべからず集
計画を立てたり、立てた計画に日々修正をかけていくために、多くの人を投入し、多くの時間を取られているのではないだろうか。システムの導入も検討しよう。
ねらい:業務効率化
キーワード:スケジューリング、計画の見える化
計画を立てるのに苦労している担当者は多い
顧客からの納期を守るために、現場の負荷調整や納期管理をしている管理者もいると思う。何をどのラインで回せるのか、この品種であれば時間当たりどのくらいつくれるのか、必要部品は遅れなく入ってくるのか、どの順序で回せば段取り時間が短くて済むのか──といった前提条件、制約条件となる生産能力と、決められた納期の中で、もっとも生産効率がよいつくり方を考えなくてはならない。多品種・小ロット生産の中で、計画を頭の中で考えるのはとても大変なことであり、時間が多くかかる。
また、中国など新興国に工場をつくり、生産移管を行う企業などは、現地に生産管理を担当する日本人を送らなければならない。現地の人に任せられるまでには長い期間がかかるためである。
生産計画をつくるのに有効なシステム
そのようなときに、計画を立てるためのシステムが役に立つ。管理者の頭の中にあるような諸条件をすべてシステムへ登録し、受注情報を取り入れることで生産計画を自動的に作成してくれる。
諸条件をマスタに入れ込むのは大変だが、それ以降は人手を必要としない。スケジューリング後、生産が難しい場合にはアラームで教えてくれるので、それに対して何を優先するのか、生産能力を高めることはできないか、部品納入を早められないかといった調整を人が行う。
システムを導入すれば、計画が見える化される。工場だけでなく、営業担当や納入先でさえも情報を共有することができる。
進捗状況と同時に先の受注情報も入れて計算を回すことが可能なので、市場の顧客に対する納期回答が即時可能となる。
また、どの工程がボトルネックになっているのか、在庫を多く抱えている工程はどこなのかなど、問題点を捉えやすくなり、どこから改善すればもっとも効き目があるのかを検討するのにとても役立つ。
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