【074購買管理】 すべての取引先を同じように管理するべからず
- 生産管理のべからず集
取引先の実態を適切に評価し、発注することは、購入品の品質・コスト・納期を確保するための大前提となる。
ねらい:コスト
キーワード:外注格付け、発注リスク低減
すべての取引先を同じような方法で管理してはならない
購買部門の担当者は、日々、購入品のコストダウンを目的として、取引先や社内の関係部門とともに改善に取り組んでいる。しかし、すべての取引先を同じように管理することは難しい。
そこで重要なことは、取引先の品質・納期・コスト・開発力、財務力、規模、経営状態などを評価し、格付けし、その結果に応じた管理を行うことである。格付け評価については既存の取引先を対象に行う。
格付けの目的としては、発注数量の決定や育成方針の決定などが考えられるが、その目的に応じて評価項目、評価基準は異なる。
たとえば、発注リスクの低減を目的として発注数量を決定する場合には、評価項目として、取引先の経営者の考え、財務力、経営状態、生産能力、発注数量、取引先構成、当社への貢献度などが挙げられる。
格付け評価では、こうした定性的な情報を定量的に評価し、A・B・Cなどのランク付けを行う。ランクに応じて、取引先との付き合い方の基本方針を設定し、具体的な処置を明確にする。取引先に自社の位置付けを理解してもらうためには、格付け結果を公表することも必要である。
格付け結果は定期的に見直そう
格付けデータは、過去に実施したものを何年にも渡って使用するのではなく、定期的に見直しする必要がある。
格付けデータは評価することが目的ではなく、評価結果を基に、取引先が技術面や管理面における自社の弱点を克服することが重要である。したがって、品質検査の不良率や納入実績、購入先における技術提案の件数などに改善効果が表れている場合は、定期的に再格付けを行う。再格付けし、評価結果に基づき対応することによって、取引先の取組みにもさらに真剣さが増していくはずである。
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