【076購買管理】 発注者だけが評価すると思うべからず
- 生産管理のべからず集
納入部品の品質、コスト、納期を守るうえでは、外注先と発注者が協力して問題を解決することが重要。発注者は外注先を評価するだけでなく、外注先から評価される必要がある。
ねらい:コスト
キーワード:外注先指導、問題解決
外注先にとって魅力的な発注者でなければならない
外注の評価は、発注者だけが評価するのではなく、相手(外注先)からも評価される。定期的かつ確実な情報で安定した量を発注し、確実に支払ってくれる発注者は、外注先にとって魅力的といえる。
具体的には、
・発注内容の固定化と負荷の平準化
・生産設備の拡充と技術・技能の向上を目的とした生産の反復性の保証
といったことがあげられる。
外注先に仕様の変化に富んだ、量の少ない、かつ難しいものをつくってもらうような戦略を取る場合であっても、類似性のある製品を発注することが望ましい。
あなたの会社は、外注先にとって魅力的な発注者と言えるだろうか。発注者の自己評価の結果と納入部品の評価結果は必ずしも正の相関とはならないが、魅力的な発注者であることは納入部品の品質、コスト、納期を守るうえでの大前提となる。
外注先の指導・育成は、ともに問題を解決する心構えで
すべての外注先が発注者の求める品質、コスト、納期のレベルに達するとは限らない。発注者は自社の要求事項および要求基準に合致させるために、定期的に外注先を訪問する。そこで担当者や責任者と直接会い、現場を確認し、改善の余地について指摘・議論する。定期的な監査以外にも、品質問題が発生した場合には、発注側の担当者が訪問し、原因追求、対策立案など、外注先と共同で実施する。
外注先の指導・育成にあたっては、自社の継続的な発展のためには外注先の協力が欠かせないこと、外注先にとっても体力強化につながることを伝える必要がある。また、自社の経営理念や方針、目標に対する賛同を得ることも重要だ。
外注先は一般的に複数の発注者と取引している。自社とは異なる管理方式を採用している場合であっても、自社の方法を押し付けるのではなく、よい方法であれば採用することも重要。外注先とともに共通の問題を解決し、お客様の満足度を高めていきたい。
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