【084物流管理】 入荷に手間取るべからず
- 生産管理のべからず集
入荷検品に多くの人を投入している割には生産性が悪く、ミスも発生していることはないだろうか。入荷のトラブルは後工程にも響くので、最初に改善に取りかかろう。
ねらい:生産性
キーワード:検品、バーコード
検品工程にミスが多く、時間がかかっていないか
製品はケースやバラなど、さまざまな状態で日々入荷されてくる。検品は2人組で、1人が製品を選び、品名・数量を確認、もう1人が伝票をめくって品名を探すような方法で進めることが多いのではないだろうか。
この作業の場合、1人が数量を数えている間に1人が手待ちになるといった手待ちロスが発生する。一般的に、労働時間の約30%が手待ちとなる。また、人手作業なので、品物の数え間違いや伝票ごと検品を忘れるなど、ミスも発生する。
その後、手作業で作成した伝票をもとにシステムへ入力する事務作業が発生するが、ここでも入力ミスが起こりうる。
バーコードスキャン作業化
バーコードスキャンでの検品を行うことで、作業効率向上・作業ミスの低減をかなえることができる。
バーコードスキャンは基本的に1人作業である。手待ちロスは発生しない。発注番号をスキャンし、数量確認、入力、運搬、といった流れである。数量ミスが多いような商品は、商品1つひとつにバーコードを付けて検品を行う。
入荷後の事務も不要になる。また、入荷予定データと照合ができるので、仕入先に即時対応を促すことができる。入庫データを迅速に在庫に反映できれば、モノがどこにあるかの情報が正確にわかるので、出荷引当て問合せも適切に応えられ、顧客の満足度を上げることができる。
入荷検品の改善は仕入れ先の協力も必要である。簡単にバーコードスキャンの方法が取れない企業もあると思う。しかし、現行の作業についてどのくらい時間を費やしているのか、ミスが発生しているのかを定量的に表し、投資対効果を再確認してみるとよいだろう。
また、検品する品物や数のミスなど、いくらこちらが正しく作業できても、仕入先側の要因で作業工数が増えてしまう事象もある。仕入先側の改善も積極的に進めよう。
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