3PL:サードパーティロジスティクス(3rd Party Logistics)
3PLはもともとアメリカで始まった事業形態で、日本には1995年頃に導入され、普及が進んできた。
国土交通省による3PLの定義は以下のようになる。
"3PL(Third Party Logistics)とは荷主企業に代わって、最も効率的な物流戦略の企画立案や物流システムの構築の提案を行ない、かつ、それを包括的に受託し、実行することを言います。"
3PL登場の最大の意義は「サービスとしての物流事業を確立したこと」である。
1990年頃までの物流は、荷主の生産部門や販売部門が、業務の片手間に行うような仕事であり、これが顧客サービスの一環になるという発想はほとんどなかったのである。物流専業者にしても、荷主の単なる下請けであった。
3PLでは、中心となる付加価値を「顧客に対する提案」「一括請負による効率化」の2点としている。すなわち「顧客にどれだけ貢献できるか」が事業の価値を決めるわけで、まさしくサービス業としての物流を中心に置いている、と言ってよい。
実際、3PL登場後の物流業界では「荷主への提案営業」が一般的になった。ただ単に荷主に言われたままの仕事をこなすのではなく、物流コストダウンやサービスレベル向上に寄与するような提案を出来るか否かが、物流事業者を選ぶ一つの視点となってきたのである。
2000年中盤くらいに入ってから、3PLの導入は一段落した感があるが、荷主への提案を行ないながら付加価値(サービス水準)を向上させるという3PLの本来的な意義はますます高まっていると言えるのである。
(文責:JMACコンサルタント 石田 恵洋)
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