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物流KPI(Key performance indicator 重要業績評価指標)

 KPIとは、日本語で「重要業績評価指標」と呼ばれ、設定した目標に対してどのような「プロセス」を通過すれば達成可能かどうかを洗い出し、実績を数値で計測するものである。多くの業種において、目標業績管理や評価のために指標を体系的に整理し、活用することが一般化している。

 物流におけるKPIは、大きくコストに関わるものと品質に関わるものに大別される。
 コストKPIの要諦は「原単位指標」である。具体的には扱い単位ベースのコスト(例:1梱包辺り物流費)設定が必須である。物流業務は流動的で波動が大きく、市況も刻々と変化するため、総額や対前年比だけで見ていても指標として役に立たないことがその理由である。

 品質KPIの要諦は「比率管理」である。代表指標であるミス・クレーム件数は、絶対数だけ追っても意味がなく「分母がいくつに対して発生したのか」を、目標設定・実績管理共に押さえておく必要がある。また、品質事故というのはいかに注意していても必ず起こってしまうので「発生ゼロ目標」は殆どの場合無意味である。そうではなく、ミスを何%以下に抑える、と言うマネジメントが最も有効である。
 正しい物流KPIを用いることが、企業の物流力強化に繋がる。

(文責:JMACコンサルタント 広瀬 卓也)