ヒューマンエラー(human error)
人為的な間違いやミスのこと。JMACでは「目標を実現するために想定された行為」から外れた行為と定義している。
通常は、「間違い・ミスなく」作業・業務を遂行できることを目標とし、それを実現するために、あるべき方法・手順が想定され、その通り実施される。その想定された行為から外れてしまった状態をヒューマンエラーと考える。
ヒューマンエラーのタイプは、大きく分けると、ついつい・うっかり型エラーとあえて型エラーがある。ついつい・うっかり型エラーは、本人の意図に反して間違い・ミスを起こしてしまうエラーで、「記憶エラー」「認知エラー」「判断エラー」「行動エラー」に分かれる。あえて型エラーは、「違反」のように決まり事があるにも関わらず、それを守らないエラーと、リスク(危険性)のあることをやってしまう「リスクテイキング」に分かれる。
ヒューマンエラーリスクマップ
JMAC日本能率協会コンサルティングでは、上記ヒューマンエラーのタイプと工程・業務を縦軸・横軸に取り、過去に発生したヒューマンエラーやヒヤリハットを整理することで、
- ヒューマンエラー(リスク)傾向を見える化する
- 発生傾向を見て、改善の重点対象を設定する
- まだ発生例はないが、今後、発生の可能性のあるエラーリスクを想定する
- 関係者間でヒューマンエラーリスクを共有し、互いの共感、リスクに関する感度を高める
などの目的で「ヒューマンエラーリスクマップ」の作成を推奨している。
ヒューマンエラーに関連する4つの対策視点
ヒューマンエラーに関連する対策には以下の4つの視点がある。
- 人が関わる余地を無くす、少なくする
- 要因を無くす、発生を抑える
- エラーをできなくする、しにくくする、見つけて対処する
- 不具合又は発生する被害を最小にする
ちなみに、間違えようにも間違えられないようになっているしくみ、いわゆる「ポカよけ」は3のエラーをできなくする対策の一例である。
(文責:JMACコンサルタント 大西弘倫)
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