REIT:不動産投資信託(Real Estate Investment Trust)
投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品のことである。不動産に投資を行うが、法律上は投資信託の仲間である。
物流に関するREITは、日本においては、プロロジス、グローバルロジスティクスプロパティーズなど外資系の投資ファンド会社が先鞭をつけ、各地に比較的大型の物流センターを建築してきた。近年は日本版REIT(J-REIT)も盛んであり、日本ビルファンド(三井不動産系)、ジャパンリアルエステイト(三菱地所系)、日本プロロジスリートといった投資法人がよく知られている。
REITは企業単独の投資と違い、広く資金を募ることが出来るため、ある程度の資金規模を確保できるファンドであれば事業展開がしやすい利点がある。国内では数年前からネット通販の盛況が続いており、また資金調達環境にも恵まれていることから、特に関東圏では埼玉県・千葉県を中心に大型のREIT物件が次々と建設されている。
一方で、REITは投資信託という性質上、投資家に一定の利回りを確約せねばならない。そのため、物件の利用者にとっては契約が硬直化するリスクが最近は明らかになってきた。具体的な例としては、単価が契約期間中は固定されるため、市況の変化に伴い賃料(坪当たり単価など)を柔軟に変更することが出来ない。また、契約期間そのものも相当に長期(5年以上)であることが多く、硬直的な運用となるリスクがある。
上記のメリット・デメリットを正しく理解し活用することが、今後求められている。
(文責:JMACコンサルタント 広瀬 卓也)
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