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自社倉庫を満載にせずに外部倉庫を使うべからず

  • 物流のべからず集

広瀬  卓也

 自社倉庫を持っている企業はその活用を最大限に高め、そのうえで外部倉庫(営業倉庫)をうまく使わなければならない。保管方法および契約方式双方に手を打つことが望ましい。

ねらい:効率管理
キーワード:保管効率・倉庫収支

外部倉庫を考えなしに使ってはいけない

 企業にもよりますが、倉庫を自前(自社物件)でお持ちの会社も多いでしょう。工場の倉庫などが該当する場合が多いと思います。一方で、自社物件の倉庫にものを置ききれずに外部倉庫(営業倉庫)を使っている会社も多いと思います。
 物流事業者・倉庫専業者であっても、自社で保有している倉庫だけではなく外部倉庫を使用している例は普通に見られます。また最近では不動産投資事業者(REIT)が提供する倉庫を賃借している例も多いようです。
 外部倉庫を使う場合は、当然その使用を最小限に抑えたいものです。外部倉庫への支払費は言わば外部流出コストです。企業としてはコストを適正化するためにも、外部倉庫使用をきちんと管理する必要があります。
 ですが、自倉庫がきちんと使われていないのに外部倉庫を使用していることがままあります。あるメーカーでは、自動倉庫の番地管理が不完全で、全体の15%程度にまだ空きがある状況にもかかわらず、外部倉庫利用がかなりたくさん発生していました。

自倉庫の使用効率を最大限に高める

■空間効率の利用 倉庫内の保管効率を最大限に高める必要があります。平面ロス(平面をムダなく使っているか)、高さロス(高さをムダなく使っているか)、間口ロス(間口の中がうまく使われているか)の3点を再チェックし、保管効率を最大限に高めてください。

■保管在庫と契約方法の組み合わせ適正化

 たとえば、よく動く製品は自倉庫に、動きの悪い倉庫は(多少単価の低い)外部倉庫に保管し、契約を個当たりなどではなく坪単価・面積一括(100坪単位での価格設定など)にしてしまう手があります。これにより、動かないものへの保管費を最小限に抑えることができます。もちろん、在庫の状況が変わったら契約も随時見直す必要があります。

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